協同発想と情報共有を促進する対話支援環境における情報の個人化


研究活動やビジネスにおいて,我々は日々コラボレーションを行い,その多くの 部分を会議や対話に費やしている.そこから,1人ひとりでは思いつかなかった 新たなアイディアを得たり(協同発想と呼ぶ),参加者の1人がもっていた情報や 独自の視点をグループで共有(情報共有)することで,グループ全体の創造性が 高められることが少なくない.筆者らは,そのような対話の中での協同発想や 情報共有の促進を目指し,対話支援環境AIDEの構築を進めている.AIDEは, ネットワークを介した対話環境に,対話中の発言群で構成される情報空間の 構造を可視化する技術と,その情報空間に関連する新たな情報を外部テキスト ベースから検索する技術をシームレスに統合したものである.本論文では, AIDE利用時に,情報の個人化を通して各ユーザの視点の獲得を行い,それらの 関係を可視化する手法を提案する.