2014年3月に名古屋大学、2016年3月に静岡大学へ移動しました。 現在の詳細は以下をご覧ください。

https://wwp.shizuoka.ac.jp/cog-models/


研究紹介

類推

私の中では最も古い研究テーマです.今でもこの流れの研究をメインにしています.類推とは,2つのモノ,あるいはコトを比較し,共通点と相違点に基づく推論をすることです.モノとモノ,コトとコトのインタラクションによって,それらの間の深層的な共通構造が浮き立つと考えられています.人間は,日常の習慣的な行動から,科学上の発見に至るまで,さまざまな場面で類推を使っているとされます.

analogy-jcss05.jpg
図的な類推の説明.ここでは,生徒の抱える問題を自分自身の経験に基づいて推論をする様子を例として示す.詳しくは、以下の関連文献を参照.

知覚と概念のインタラクション

博士課程で参加させていただいた共同研究から扱っているテーマです.人間の知性を大きく,「見ること」と「考えること」に分け,その間での情報のやり取りを研究しています.具体的には,医用画像の診断やグラフィックデザインの評価・制作のプロセスを扱っています.

ct.jpg designanalogy.jpg
医用画像診断の環境(左)、グラフィックデザインの制作環境(右)

認知モデルを利用した心理・行動データの自動分析

これも博士課程のときから扱っているものです.コンピュータ上で稼動する認知のモデルを使って,上記の現象を半ば強引(?)に分析する手法を研究しています.人間の行動に関わる多量のデータを形式化できることとがメリットです.

process.jpg graph.gif
医用画像の閲覧プロセスを自動解析した結果(左)、グラフィックデザインにおける類推(右)

  • 関連文献
    • 上に同じ

認知モデルを利用した観点発見スキルの育成

認知モデルは人間の心を写す鏡であるという思想のもと、上記一連の研究成果を応用したリフレクション支援システムを作りました。ここでの学習者の課題は、手本をアレンジしたオリジナルのグラフィックをデザインすることです。システムは、学習者のグラフィックと手本との対応点を返します。入力されるグラフィックやパラメータ設定に応じて、返される対応点はさまざまに変化します。その出力を見ることによって、学習者は、「いろんな見方があるんだね。僕の見方は偏っていたのかもしれない」という反省的思考にいたり、新たな観点を主体的に探索するスキルを身につけることでしょう(たぶん。。。)。

ana-int.jpg
観点発見スキル育成システムのユーザインタフェース。こちらからデモビデオを見ることができます。

  • 関連文献
    • 森田純哉・永井由佳里 (2011). 類推の認知モデルの応用によるリフレクション支援システムの開発.人工知能学会論文誌 26 (5). 559-570.

コンセプトの創造

JAIST永井研究室の皆様と一緒にやっている研究です.新しいデザインのコンセプトがどこからやってくるのかということを,従来の概念研究の知見を用いながら研究しています.

concepts.jpg
発話プロトコル中の単語の出どころを概念辞書を利用して推定した結果。

  • 関連文献
    • 森田純哉・永井由佳里・田浦俊春・岡田亮士 (2008). 概念合成によるコンセプトのデザインと連想: 概念の連想数と動作概念の役割.認知科学 15 (4),599-614.

添付ファイル: fileconcepts.jpg 466件 [詳細] filejsai-demo.swf 896件 [詳細] fileana-int.jpg 1251件 [詳細] filesurface.jpg 729件 [詳細] fileanalogy-jcss05.jpg 1286件 [詳細] fileprocess.jpg 1184件 [詳細] filegraph2.jpg 621件 [詳細] filegraph.gif 1062件 [詳細] filedesignanalogy.jpg 1114件 [詳細] filect.jpg 1243件 [詳細]

トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2016-08-15 (月) 16:47:17 (2813d)