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連絡会議幹事会第6回会合メモ
日時: 2007年10月15日 16:00 - 19:00
場所: 北陸先端大 東京サテライトキャンパス
出席者: 福山秀敏、佐藤三久、高田章、中井浩巳、前川禎通、田中功、中津健之、平尾公彦、山下晃一、常行真司、三間圀興、高田俊和、寺倉清之

議題

  1. 理研シンポジウムの総括
    分科会A(サイバー・サイエンス・インフラ):寺倉
    分科会B(生命体統合シミュレーション):高田(理研)
    分科会C(航空宇宙・天文・原子力・地球科学):佐藤?
    分科会D(計算物質科学):福山、平尾、中辻
    分科会E(ナノ統合シミュレーション):常行
    分科会F(産学連携):高田
  2. 理研での最近の動き
    • 神戸研究センター (中津)
    • 新しい委員会 (平尾)
  3. 国際高等研フォーラムの報告(三間)
  4. 分子科学分野からの共用に関する提言(山下)
  5. 材料科学分野からの報告(田中)
  6. 物性科学分野からの報告(寺倉)
  7. 今後の活動方針

議論の内容

  1. 理研シンポジウムの総括
    分科会A(サイバー・サイエンス・インフラ):寺倉
    • 次世代スパコンを中核として、コミュニティー形成を考える際には、情報学研究所のSINET3を基盤としたサイバーサイエンスインフラの構想を活用するのがよい。今後、この辺の事情についての情報交流のため、情報学研究所の三浦謙一氏を当連絡会議の幹事に招きたい。
    分科会B(生命体統合シミュレーション):高田(理研)
    • 「生命体統合シミュレーション」プロジェクトでは、ミクロの分子スケールのレベルから、細胞レベル、マクロの臓器全身スケール、データ解析を統一的に扱うこと、およびソフトウエア開発、を見据えた5グループで活動している。
    分科会C(航空宇宙・天文・原子力・地球科学):佐藤
    • 当分野は、地球シミュレータを中心にして、超並列化などがこれまでにかなり進められている。CFDによる数値風洞などにおいても、超並列化などを含めた大規模計算に対する技術はかなり成熟している。
    分科会D(計算物質科学):福山、平尾、寺倉
    • 教育・人材育成、ソフト開発、コミュニティー形成、などについてのパネル討論が活発に行われた。(平尾)
    • 計算機シミュレーションが研究の一つの道具であることは事実と思われるが、それだけでは計算科学は独自の立場を主張できない。また、全体討論の場で、米国NSFのペタプロジェクト公募の書類についても紹介。(寺倉)
    • 米国でのhigh performance computing の展開について佐藤氏から説明があった。特に、10 PFLOPS 計算機開発の費用として、$200M程度の予算が計上されている。(我々のプロジェクトの1/5)この点についての意見の交換があった。根本的な問題点として、日本ではチップを作るための半導体技術の遅れがあるのではないか。例えば、45 nm プロセスの技術をIBM は持っているが、日本はこれから。
    • 佐藤氏から、大学に情報基盤センター(昔の共同利用大型計算機センター)には、計算機科学分野の人材が豊富である。従来のように、共同利用のサービス業務だけではなく、計算機科学の研究および教育に対して、積極的に取り組む必要がある。
    • 高田(俊)氏より、情報基盤センターの計算機資源を民間企業にもオープンにする方向での動きについてコメントがあった。
    • 高田(章)氏から、次世代スパコンを中心としたCLOEの形成の議論の中で、全体のコーディネーションをする機能の重要性が指摘された。
    分科会E(ナノ統合シミュレーション):常行
    • 平田、岡崎、常行がプロジェクトの現状の報告をした。既にこれまでに報告してきた事柄が主であった。
    分科会F(産学連携):高田
    • アプリの普及・成果の産業への波及
      利用環境、運用、支援について(次世代スパコン利用において、敷居を下げる必要)
      人材育成(特に、産業界でも活躍できる人材を)
  2. 理研での最近の動き
    神戸研究センター (中津)
    • 「次世代スーパーコンピュータ施設における機能のあり方について」ということで、特にハード面についての、現時点での検討状況の報告があり、具体的な要望があれば、1週間程度以内に連絡いただきたい、旨の説明があった。この説明の中で、兵庫県と神戸市が進めている「シミュレーション科学研究センター(仮称)」のことにも言及があり、理研が進めようとしている神戸研究センターとの間での機能分担の議論が進みつつある。
    • 三間氏より、計画が局所的に進むことについての問題が指摘された。

    新しい委員会 (平尾)
    • All Japan 体制を急いで作る必要があり、そのための委員会が理研にでき、代表が平尾氏。理研の中にできるが、あくまでも視点はall Japanである。(次世代スパコンの共用についての意見募集がH20年3月31日までになっており、文科省としてはそれまでは正式には動きにくい。)
    • 前川氏から、神戸研究センターの建物の設計などには、研究者の意見を取り入れる努力が必要であると指摘。
    • 神戸センターについては、レストランなど研究者が日常的に交流する場の充実、海外からの研究者のための家族アパートの設備などの希望が述べられた。
  3. 国際高等研フォーラムの報告(三間)
    高等研フォーラムの経緯、狙い、提言の準備などについて報告があった。高等研フォーラムでは、ナノテクノロジー(NN)、バイオテクノロジー(BT)に並ぶものとして、エネルギーテクノロジー(ET)に重点を置くこと、CLOEには(1)ネットワーク型研究拠点、(2)人材養成、(3)産学連携情報センター、の3つの要素を重視する案を作っている。
  4. 分子科学分野からの共用に関する提言(山下)
    ナノサイエンスにおける分子科学の立場から、次世代スパコン共用に関する具体的な要望、CLOE形成の考え方、拠点の役割、などについて提言をまとめている。提言案は以下のURLで見ることができる。
     http://ccinfo.ims.ac.jp/community/index.html
  5. 材料科学分野からの報告(田中)
    「計算材料科学ワーキンググループ」形成に関する記事が「まてりあ」vol.46, 645 (2007)に掲載された。なお、計算材料科学ワーキンググループのホームページのアドレスは以下の通り。
     http://www.ccmswg.jp/
  6. 物性科学分野からの報告(寺倉)
    物性科学分野では、次世代スパコン共用に関する提言(その1)をまとめたが、コミュニティー形成、CLOE、神戸研究センターなどについての提言(その2)のまとめに取り掛かっている。基本的考えは「all Japan 体制となる研究ネットワークを構築し、日本中のどこからでも同じように、最先端の研究設備を利用できるようにする。そうすることにより、研究設備の有効活用を図る。」ということである。
  7. その他
    平尾氏より、JSTの北澤理事長らとの話し合いから、次世代スパコンに適したソフトの開発を進めるためのプロジェクトの立ち上げなどのためには、その機運を盛り上げる必要があり、研究会の開催など積極的に取り組むようにしたい。

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