研究トピック

研究テーマのキーワード

ターボ符号、ターボ等化、ネットワーク情報理論、相互情報量伝達チャート



ワイヤレスネットワークにおけるクロスレイヤー問題(適応資源配分、適応符号化、など)

 適応資源配分や適応符号化はクロスレイヤー問題と呼ばれ、周波数利用効率やパワー効率に優れたユビキタスワイヤレスネットワークを構築する上で最も重要な 課題のひとつといえる。この研究では、ワイヤレスネットワークにおけるクロスレイヤー問題をネットワーク自身が自律的に解決するためのアルゴリズム構築を 目標にする。複数のネットワークノード間でメッセージパッシングを行うことによる、ターボアルゴリズムによる解決を目指す。

ターボアルゴリズムによる言語のセマンティック解析

 意味レベルでの言語解析システムは、複数の異なるレベルにおける判断が結合された分散Decision Making Systemと見ることができる。このシステムにメッセージパッシングによるターボアルゴリズムを適用することで、高ノイズ環境における意味レベル解析シ ステムの構築を目指す。

情報源符号とチャネル符号のメッセージパッシングアルゴリズム(ターボ原理)による復号

 情報源符号の復号とチャネル符号の復号をターボ原理を用いて復号することで、相互にロスのない適応符号化を目指す。相互情報量の伝達特性を評価することで、ロスの最小化を図る。

ターボ推定アルゴリズム(ターボチャネル推定、ターボ同期、など)

 この研究では、ワイヤレス通信における種々の推定問題(チャネル推定、予測、及び同期など)の解決のために、ターボ技術を用いたアルゴリズムを開 発することを目的とする。推定のための機能図をファクターグラフで表現することで、この上でのメッセージパッシングによる推定が可能となる。

情報源符号とチャネル符号のメッセージパッシングアルゴリズム(ターボ原理)による復号

 情報源符号の復号とチャネル符号の復号をターボ原理を用いて復号することで、相互にロスのない適応符号化を目指す。相互情報量の伝達特性を評価することで、ロスの最小化を図る。

複数ターボループのActivation Control

 複数のターボループが存在する信号受信システムでは、最短時間で復号処理を終わらせるために、送信情報に関する相互情報量を最大にするための最短 ルートを検索しなければならない。このためには、ターボループのActivation Controlをどのように行うためのアルゴリズム開発が必要となる。

MAC Region とSlepian Wolf Regionの統合とその応用

 Multiple Access Channel におけるrate regionと相関のある複数情報源の符号化に必要なRate Regionを統合的に解析する手法を確立する。さらに、その結果をセンサーネットワークやリレーネットワークにおける協調符号化に応用することで、 MACチャネルにおける情報源符号化とチャネル符号化の最適設計法を明らかにする。

センサーネットワークのための情報源圧縮

 センサーネットワークにおけるバッテリーライフタイムを長期化させるという要求を満たすためには、センサーから送信される信号のビットレートを下 げることが最も有効と考えられる。この研究の目的は、相関のある複数の情報源間の相関を隠れマルコフモデルで表現できることに着目し、その情報を受信機が 知ることで、複数ターボループを持つ受信システムを構築し、各センサーからの送信ビットレートを極限まで下げることにある。

マルチホップネットワークのための協調符号化

 ワイヤレスマルチホップネットワークでは、複数のリレー端末での協調符号化を行うことが、スループット特性の改善と符号化利得やダイバーシティ利 得を得る上で有効なことが知られている。この研究では、送信者やリレー端末から送信される信号に相関があることに着目し、協調符号化伝送のためのチャネル 符号を相関の情報を用いたターボ復号することで、特性の更なる改善を図る。