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モノレイヤー・ナノ集積機能システムの研究

炭素原子一層でできた2次元新材料グラフェンを用いて極微細素子を作製し、その極限的な特性を解明するとともに、ナノ電子機械システム(NEMS)や単分子検出センサ、量子情報デバイスなど、新しい機能デバイスへの応用研究を進めています。

2次元新材料グラフェン

グラフェンは炭素1原子の厚さの2次元新材料で、炭素原子が蜂の巣のような六角形格子構造をとっています。極めて高いキャリア移動度を有し、また機械的安定性にも優れていることから、ポストシリコン材料として高性能電子デバイス、高感度センサー、NEMS(ナノエレクトロメカニカルシステム)、さらに量子情報処理デバイスなど、幅広い応用が期待されています。
2次元新材料グラフェン

原子スケール微細加工・評価技術

最先端技術であるヘリウムイオン収束ビームを用いて、1nmスケールの精度でグラフェン超微細デバイスを作製します。また、加工されたグラフェンナノ構造のエッジ構造や単一点欠陥を、原子解像度走査透過型電子顕微鏡(STEM)で直接観察します。

原子スケール微細加工・評価技術原子スケール微細加工・評価技術

原子スケール微細加工・評価技術
メタルコンタクトのSEM画像単相グラフェンのHIM画像

  • EBLでメタルコンタクト部を作製
  • SEM観察でグラフェンの位置を確認
  • 高倍率で薄片の端にフォーカスを合わせる
  • ビームを遮断し薄片をフィールド中心に合わせる

原子レベル観察技術の構築

原子レベル観察技術の構築
  • 分子吸着状態の観察
  • GNRエッジでの分子吸着状態の観察
  • 点欠陥による高い局所状態密度と分子吸着位置の相関の解明

原子レベル観察技術の構築

グラフェンNEMS(ナノ電子機械システム)

グラフェンNEMS(GNEMS)による質量・電荷・分子振動スペクトル検出の3方式を組み合わせた新奇な複合機能・超高感度センサーの基盤技術を構築します。またGNEMSセンサーシステムの待機時における消費電力の大幅低減を目的として、新奇な3端子型GNEMFETスリープトランジスタを開発します。 (科研費基盤研究(S)(H25~H29にて実施中)

グラフェンNEMS(ナノ電子機械システム)グラフェンNEMS(ナノ電子機械システム)

【技術のポイント】

サスペンデッド・グラフェンナノリボン(GNR)を振動チャネルとした共鳴GNRトランジスタを用いて、吸着ガス分子による質量変化、電荷移動、および分子振動スペクトル検出を組み合わせた、精度の高いセンシング方式を検討しています。

【技術のポイント】

従来のMOSFETを用いたスリープトランジスタに比べて、スタンバイ時の消費電力を大幅に低減することができます。

原子スケールグラフェンデバイスシミュレーション

原子スケールグラフェンデバイスシミュレーション密度汎関数理論と非平衡量子輸送理論に基づく大規模アトムスケールシミュレーションを駆使し、吸着分子による局所電荷移動とGNR電子状態と輸送特性の変化、GNRのエッジ・欠陥状態と分子吸着位置との相関、吸着分子がGNR全体の振動モードに与える影響を解明します。

原子スケールグラフェンデバイスシミュレーション

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