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進学を考えている学生の方へ

どんな研究をしているのか?

 ほんのわずかのスパイスにより、料理全体の風味が格段に良くなる ということは皆さんよく経験されていると思います。実はポリマーにも副資材と呼ばれるスパイスが数多く存在しています。 スパイスの香りは料理方法によって大きく異なるのと同様に、ポリマー中の副資材も成形プロセスにおいて適切に用いることでその効果を最大限に引き出すことが可能になります。 こうした副資材の活用は、社会的なニーズが高くなっている環境低負荷型ポリマーの開発、生活をもっと豊かにするために必要となるインテリジェントポリマーの設計などにおいても必須となります。 例えば、バイオマスから製造されるポリ乳酸の耐熱性を高めるためには結晶化度を高くする必要があり、その結果、一般的には透明性が損なわれます。しかしながら、数1000 ppmの副資材と成形加工技術により、高透明・高耐熱性の製品を設計することが可能になります。 また、普段は高い接着力を示しているのですが、外部刺激により急に接着力を失うようなインテリジェント接着剤も、副資材と適切な加工技術により提案可能になります。

 私たちの研究室では、このように副資材を成形加工の中で上手く使いこなす独創的な技術を、レオロジーと呼ばれる比較的新しい研究分野をベースとして提案しています。

皆さんへのメッセージ

 元の材料とは比べ物にならないほど優れた性能や全く新しい機能を示すことを目的とした我々の研究手法は産業界とのマッチングが良く、産学連携活動も活発に行っています。学生の皆さんにとっては、企業ニーズについて肌で感じとることが可能になり、研究に対するモチベーションを高めやすい環境になっていると思います。 また、企業研究者とのコミュニケーションは、ターゲットを見据えた研究に役立つだけでなく、ご自身の就職活動にもおおいに生かされることになるはずです。 研究室活動の基本は「楽しみながら行おう」です。研究が進むと共にその結果をわくわくして待つ、というレベルに早く成長してもらうよう指導いたします。 結果が得られたら国内はもちろん海外の学会でも積極的に参加して欲しいと願っています。 もちろん訪問した土地の郷土料理や名所を楽しむという心の余裕も大切です。 他大学の先生方や企業の研究者がアッと驚くような成果を得て、それを実用化にまで結び付けたいと考えています。ぜひ一緒に研究活動を行いましょう。

 研究室見学はオンラインも含め随時行っております。 入学前の方は、私か本学の学生募集係にメールでご連絡ください。 学内学生は直接ご連絡ください。日時を設定します。また、学内学生の場合、面談せずに希望研究室に選ぶことは避けてください。 きちんと研究室を理解していただきたいと思っています。研究活動に必要となる知識は高分子物性です。ただし、高分子物性に関する知見がなくても自然科学系学問のいずれかを学習してきた方は大歓迎です。

卒業生の就職先

以下は、卒業生の就職先一覧です (50音順, 一部の企業には複数の卒業生が就職)。

国内企業

IHI, アルケマ, アルバック, 出光興産, イノアックコーポレーション, AGC, NOK, 王子製紙, 大倉工業, 川口化成品, 京セラドキュメントソリューションズ, KBセーレン, コニカミノルタ, 小松精練, サクラクレパス, 三桜工業, ジェイフィルム, シキボウ, ジーシー, スズキ, スターライト工業, 積水樹脂, 積水成型工業, 積水ナノコートテクノロジー, セーレン, 綜研化学, ソディック, タイカ, ダイソー, 太平化学製品, 大日本印刷, 高砂熱学工業, 竹本油脂, DIC, DJK, 帝人, 東海理化, 東振精機, 東邦化成, 東洋紡, トッパン・フォームズ, トヨタ自動車東日本, トヨタテクニカルディベロップメント, ナトコ, ニコン, 日亜化学工業, ニッタ, 日東分析センター, ニフコ, 日本テトラパック, パイオニア, 林テレンプ, 東山フィルム, フクビ化学工業, フコク, 藤倉ゴム工業, ブリジストン, HOYA, 三ツ星ベルト, 三谷産業, 三井化学東セロ, 三菱自動車, 三菱重工環境エンジニアリング, 三菱電機, 三菱電線工業, モメンティブ, ヤマウチ, 山下ゴム, ヤマハ発動機, 豊精密工業, ユニックス, YKK

大学・官公庁, 海外の企業(海外の大学・企業は留学生が中心です)

北陸先端科学技術大学院大学, 金沢大学, 京都工芸繊維大学, 産業技術総合研究所, 福井県中小企業団体中央会, AGH University of Science and Technology Bangkok Synthetics Co., Ltd., Grand Siam Composites Co., Ltd., Hanoi University of Science and Technology, Hyosung, Kimberly-Clark Corporation, LG Chem, Mitr Phol Sugar Corporation., Ltd., Netzsch Scientific Instruments Trading, Ltd., PTT Exploration and Production Company, S.V.K. International Co., Ltd., Thai Acrylic Fibre Co., Ltd., 東レ先端材料研究開発(中国)株式会社, Universiti Teknikal Malaysia Melaka (UTeM), Vidyasirimedhi Institute of Science and Technology (VISTEC)

研究室活動紹介

山口政之研究室のメンバーは、2023年10月現在、教員1名、秘書1名、学生18名です。

また、女性5名、留学生9名(タイ, ベトナム, 中国)、社会人学生3名となっており、多様なメンバーが揃っている明るい研究室です。 以下は研究室の主な年間行事です。

4-6月 春の学会(国内および国外)
6月下旬 M1学生本配属 歓迎会
7月上旬 M1学生のテーマ決定 皆さんの希望を考慮してテーマを決定
7-8月 研究室旅行
8月下旬 金沢大学、滋賀県立大学、大坂市立大学との研修合宿
9-11月 秋の学会(国内および国外、M1学生も発表しています)
12月上旬 M1学生の研究計画発表会
12月下旬 大掃除&忘年会 M2学生は修士論文で忙しくなります
2月中旬 M2修士論文発表会 打ち上げ
3月上旬 M1, D2学生は就職活動が忙しくなります
3月下旬 卒業式 歓送会

Yamaguchi Masayuki Lab.

北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス系
〒923-1292 石川県能美市旭台1-1
TEL:0761-51-1621 FAX:0761-51-1149 E-mail: m_yama at jaist.ac.jp