Matching HUBの歩き方 ~ 森URAの場合 ~

Matching HUB Hokuriku 2025 開催まであと3週間となりました。
2日目の11月14日(金)には会場のANAクラウンプラザ 3Fにたくさんの出展ブースが立ち並び、毎年、新産業・新事業の「種」を見つけようと会場は熱気に包まれます。そこで、今回新たな「種」を見つけるお手伝いとして、本学URAがそれぞれの視点でテーマを設定して、当日の会場の歩き回り方をご提案する「Matching HUB の歩き方」を3週に渡ってお届けします。ぜひ新たな視点で会場を巡って新たなビジネスの種とつながりを作ってみてください。

 

「つくる×つたえる」 Matching HUBで見つける価値づくりのヒント

未来創造イノベーション推進本部 主任URA 森 進太郎

「Matching HUB」は、北陸先端科学技術大学院大学が中心となって進めている地方創生、地域活性化の取り組みです。改めて「創生」を辞書で調べると、「作り出すこと。初めて生み出すこと。初めて作ること」とあります。私はかつて地域資源を生かした商品企画に長年携わってきました。まさに初めてのモノを生み出すこと、つまり「創生」を求められていた訳ですが、生むための第一歩はその地域の産業の成り立ちを具に調査していました。
例えば日本各地の地域資源(例えば伝統工芸)の商品化の場合、数百年を超える歴史に裏付けされた経験知や文化的なデザイン・ノウハウの深い蓄積があるのであれば、大量生産・大量消費に対応した効率的なサプライチェーンを意識しつつも、最初は地域資源に付帯する地域性など「文脈や知識」や「生産者の想い」の伝搬に焦点を置いていました。伝える内容を吟味し、消費者から共感される“価値づくり”をした商品が結果的に息の長い商品となりました。
昨今では、デジタル技術によって伝えるという手段に革命が起こっていることは言うまでもなく「文脈や知識、生産者の想い」をより広範囲に伝達できるようになりました。
そこで今回の「Matching HUBの歩き方」では、様々な視点から“価値づくり”を模索している出展者と、文脈や知識、想いを“伝達する”ためのデジタル技術やアイデアを持つ出展者をご紹介してみました。ぜひ会場を巡ってつながりを作ってみてください。

Matching HUB Hokuriku 2024 会場風景

 

ブースNo.125 帝人フロンティア株式会社 様

サーキュラーエコノミーを意識した製品を生み出すことを積極的に行っています。これまでの「環境負荷の少ない製品づくり」から「環境を改善する製品づくり」を目指した取り組みが共感を呼んでいます。

ブースNo.116 株式会社ほっとプレイス72 様

七尾にある畳屋さんが起源の出展者。能登半島地震で早期の避難所開設とゾーニングに成功したノウハウを生かして畳屋さんならではの発想から生まれた「おまもり袋」を紹介します。

ブースNo.172 株式会社地域みらい 様

これまでの測量は現状を把握することでしたが、把握にだけでなく三次元計測など最先端技術を組み合わせてどんな価値を生み出すかを一緒に考えてくれる異色の測量会社さんです。

ブースNo.179 株式会社ケーエムケー 様

プラスチック部品用金型の設計・製造をワンストップで行う会社です。サーキュラーエコノミーを意識した相談や提案を行い、価値を共に創ることを目指しています。出展ブースでは間伐材を利用したバイオマスプラスチック制作の体験ができます。

No.160  Sola株式会社

クライアントの新たな産業創出を見据えて、ソフトウエアやシステムを共創で開発している出展者です。そのために、ITを人や組織の身近にある当たり前のインフラにしていく活動を行っており、デジタル技術で広く社会に伝え、浸透させるお手伝いまでしています。

ブースNo.173 FACTARIUM 様

新潟・燕の金属加工産業のあらゆる情報を網羅しており、加工依頼した製品に付帯するストーリーまで掘り起こし、依頼主の製品に価値を付加し、その伝え方までアドバイスしてくれます。