JAIST生活Tips

大学院大学ってどんなところ?


大学院では何をするの?

大学院は主に研究(新しい知見やモノを生むための活動)をするところになります。研究で得られた成果は,最終的に論文という形で世に出すことが求められます。
学部の時は,多くの人が主に講義を聞いて「知識を蓄積する」ことを目的としていたのではないかと思います。そして,最後に少しだけ卒論といった形で研究の真似事をしてみたという人が多いでしょう。
しかし,大学院では「知識を蓄積する」ことが主な目的ではなくなり,「知識を蓄積する」ことは「研究する」ための手段の一つとなります。
よく「大学院で○○を学びたい」という言葉を目にしますが,大学院で主に学べるのは研究の仕方であって,専門知識は研究をすることで得られる副次的なものになります。なので,学部のような感覚で,大学院の講義に出さえすればより高度な知識を得られる,落単さえしなければ卒業できると思っているような人は,研究室配属後すぐにつらくなると思います。大学院では講義に出るだけで修了できるということはまずありません。
大学院では専門知識は自分で勉強することが基本です。講義でも少しは学べるかもしれませんが,主に知識を得る方法は自主勉強となるのが学部との大きな違いです。

大学院で主にやることは,自分の研究を修士論文または博士論文としてまとめることになります。
講義の単位ももちろん必要ですが,大学院では研究の方がより重要視されます。大学によっては学部の卒業論文が必修科目ではない場合もあったかもしれませんが,大学院では学位論文を出さないと修了することができません。講義でどんなによい成績を修めていても,研究が進まず論文が出せなければ留年します。
繰り返しになりますが,大学院で学生が学ぶのは研究の仕方であり,専門知識を学ぶのは手段であって目的ではありません
自分でたくさん勉強して,過去にない新しい知見やモノを生み出すのが大学院という場所です。


大学院大学の特徴

JAISTのような大学院大学は,学部がなく,大学院だけが置かれている大学になります。
そのため,JAISTには学部生がおらず,学生は大学院生だけになります。正規学生のほかに,研究生や科目等履修生といった非正規の学生もいますが,すべての学生は大学院の所属ということになります。

学部がないと以下のような良し悪しがあります。

  • 新しいテーマで研究を始めやすい
    学部や高専でやっていた研究テーマとは違う研究をやりたくなった,専門を変更したくなったと思ったときに,思い切って学部から直結していない大学院大学に行った方が気持ちが切り替えやすいといったことはあるかもしれません。
    JAISTでは特に知識科学系,情報科学系に専門を変更してきたという人が結構な割合でいます。文系だったけど情報科学に挑戦したいといって入ってくる人も少なからずいますし,知識科学系では学部や高専時代の専門とは違うことをやっている人も多いです。
  • 新しい人間関係を作れる
    学部のある大学では,3年生や4年生の時から研究室やゼミに所属し,進学しても同じ研究室に所属し続けるといった場合が多いと思います。そのため,大学や研究室の人間関係は進学後もそのまま引き継がれることになります。
    一方,大学院大学では学部からそのまま進学といったことがないので,顔見知りの人がほぼいない新しい環境で大学院生活をスタートすることができます。ほとんどの人がぼっちスタートで,講義などを通してお友達を作ることになるので,研究室外の同期とのつながりは学部がある大学より強いかもしれないですね。
    人間関係の構築に苦手意識がある人は,ぼっちスタートで逆に苦労するかもしれません
  • 学部生の面倒を見なくてもいい
    学部のある大学では,大学院生になると研究室に配属になった学部生の面倒を見るといったことも発生するでしょう。
    しかし,大学院大学では学部生がいないので,特に修士課程の学生は自分の研究に集中しやすいのではないでしょうか。博士課程になると,修士課程の学生の面倒を見ないといけないといったこともあるかもしれませんが,学部生がいない分負担は減ると思います。
  • 進学のための情報が得にくい
    学部がある大学では,研究室に内部進学した大学院生の先輩がいたりすると,大学院生活や入試などの情報を得ることができるので,なんとなく大学院生活へのイメージが湧くと思います。
    しかし,大学院大学では学部がないために先輩から情報を得ることが難しく,オープンキャンパスや説明会,研究室訪問くらいでしか情報が得られません
    在学生が作成する情報ウェブサイトも個人運営が多く,作成者の修了に伴って停止または廃止され,また他の誰かが新しく作成するといったことを繰り返しているため,安定した情報源がないのが現実です。
  • 大学の規模が小さくなる
    大学院大学は,学部がない分学生数は減るため,大学の規模自体は学部がある大学に比べて小さくなりがちだと思いますが,それも良し悪しといった感じです。
    JAISTの場合は,大学の規模が小さいためか,生協が入っていないとか知名度が低いといったネガティブな部分ももちろんありますが,学生一人当たりにかけてくれるお金が大きかったり,設備が最先端だったり,規模が小さいからこそ(?)密度が高い教育が受けられるといったポジティブな部分もあります(JAISTは規模が小さい割にがんばっているのか,学生一人あたりにかけてくれるお金が他の大学に比べて大きいそうです)。

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