JAIST生活Tips

知ってお得なお金のあれこれ


国民年金学生納付特例制度

20歳を過ぎてからは毎月16,000円ほど国民年金の徴収がやってきます。学生にとっては結構大きな金額です。
しかし,学生という身分の間は国民年金の支払いを免除してもらうことが可能です。
申請のために市役所まで行かないといけないですが,これはぜひ手続きしておくとよいでしょう。
審査対象は家族の収入ではなく学生個人の収入が対象となるので,収入がゼロもしくは微小なら審査にはほぼ確実に通ります。
申請には学生証のコピーが必要なので,学生証を手に入れたらすぐに手続きをしたほうがよいです。
手続きは申請書と学生証のコピーの提出だけでよかったと思います(前年度まで年金の口座引落しを利用している場合は止めてもらう)。
確か前年度の収入が確定するのが6月とかで,審査結果がその後じゃないと出ないのですけど,もし審査期間中に支払ってしまった分があるとすると還付されるはずです。
注意したいのは,1年ごとに申請書を提出しないといけないということです。つい忘れがちなので気を付けましょう。
ちなみに,免除してもらった分は後ほど納付することができますので経済的に安定したら免除分も支払っておくと安心です(絶対に払わないといけないというわけではないです)。
申請方法など詳しいことは公式の情報を必ず確認しましょう。申請書類も置いてあります。


JAIST学生給付奨学金(博士前期課程)

JAISTでは博士前期課程1年次(M1)のときに講義でよい成績をたくさん取ると給付型奨学金がもらえます。
成績上位25%以内に入ると2年次の授業料の半額分を給付
成績上位10%以内に入ると2年次の授業料の全額を給付
給付と言っていますが,実際は払うべき学費から半額なり全額なりが引かれる(請求額が減額される)という形なので免除の方が近いように思います。
こちらは申請などの必要がなく,1年次の3月末近くに該当者には事務からメールが届きます。メールを受け取ったら指定期間内に事務に行ってサインをするだけです。メールを見落とさないように注意してください。

選考についてのウワサはいろいろありますが,実際のところはわかりません。
例えば,成績は良い方から5つだけ見られる,とか,1研究科なので研究科全体の上位○%なのか学系ごとに上位○%なのか,とか,知識の科目はいい成績出しやすいから有利なんじゃないか,とかいろいろ聞きますが,本当のところはわからないです。
なので,とりあえずがんばって「優」をいっぱい取りましょう

参考までに,半額免除をいただいた私の1年次時点の状況です
・1年次の2-2期までで,修論と副テーマ以外の単位はすべて揃えていた
・成績は「不可」1個,「良」1個,残りは全部「優」
・90点以上の科目は1個もなかった


JAIST雇用型奨学制度(TA,RA,LA,UA)

JAIST内にはいろいろなお仕事があり,外部でアルバイトをしなくてもお金を稼ぐことができます。
TAは公募によって採用されますが,RA/LAは研究室の先生に,UAは大学に雇われるという感じです。
詳細→アルバイトのページ


JASSO奨学金事情

JASSOの貸与型奨学金を借りている人もそれなりにいます。
実績を見ると,第一種/第二種を問わず出せばほぼ100%通るようなので,自力で学費を払いたい場合などは考えてみてもいいかもしれません。

このJASSOの奨学金ですが,第一種に限り大学院で借りた分は返さなくてもよい場合があります!
「特に優れた業績による返還免除」と呼ばれる制度になりますが,在学中に研究業績を積み上げられた優秀な学生は借りた奨学金が全額または半額の返還免除になるといったものです。
知らない人もいるようですが,大学院でJASSOの奨学金を借りる人はぜひ知っておくべき制度です。
実績を見ると,博士前期課程では対象者(JAIST内で当該年度に貸与終了となる人)に対して30%の人が返還免除になっています。
特に注目したいのは,返還免除になるのは免除対象者(JAIST内で当該年度に貸与終了となる人)のうちの30%であり,申請者のうちの30%ではない点です。よく見てみると,対象者の中で免除申請をしている人というのが実は30%程度です。つまり,現状では申請すれば高確率で免除申請が通るということになります。
この免除申請は貸与終了月が属する年度中の募集で申請するとのことなので,卒延が決定していたとしてもあきらめずに申請しましょう。奨学金は標準年限中のみの貸与になっているはずなので,卒延するかどうかは関係ありません。
なので,貸与期間中に学会発表や論文投稿など積極的に行っていけば,返還免除になるチャンスは十分あります。
ライバルは全国の大学ではなくあくまでもJAIST内でJASSOの奨学金を借りている人なので,忘れずに免除申請をしましょう!!
「特に優れた業績」とはなんぞや?という人はJASSO公式情報を確認しておくとよいです。
(私は卒延が決定していたので申請できないんだろうと思い込んでいましたが,この記事を書くにあたって調べたら実は申請できたっぽくて悲しみに暮れています…)


授業料免除申請

特に自力で学費を払うつもりの人は迷わず授業料免除申請をしましょう。
市役所にいかないと入手できない書類がいろいろと必要なので,住民票を移していない場合は早めに取り寄せたほうがよいです。
独立生計の人はほぼ確実に通るらしいです。その他,申請理由に「JASSOの奨学金を借りている」と書いたら通ったという話を聞くので,借りている人は正直に申告した方がよいです(奨学生番号を添えると尚良しかも)。

また,通るにしろ通らないにしろ免除申請をすることには実は大きなメリットがあります。そのメリットとは,審査結果が出るまで授業料の支払いを待ってもらえるということです。
特にJASSOの奨学金で授業料を払いたいと考えている場合,在学採用で奨学金の申請をすると1回目の振込み時期が確か6月か7月(4月からの分をまとめて振込み)になるため,授業料の納入期限(5月半ば)には確実に間に合いません。
なので,審査結果はどうであれ,免除申請をJASSOの奨学金が振り込まれるまでの時間稼ぎに利用することで,学費分の奨学金が振り込まれるのを待ってから授業料を支払うということができるようになります。


Doctoral Research Fellow(DRF)(博士後期課程)

2021年10月博士後期課程入学者までで申請の受付は終了しています。
現在はDRFに代わり,UA(University Assistant)としての採用になっています。詳しくはアルバイトのページ

博士課程進学者が対象のJAIST独自の給付型奨学金です。
一般採用と特別採用があり,どちらも学費分の奨学金が給付され,実質学費免除になります。さらに月あたり数万円の研究奨励金がもらえます。
DRFに採用されるのは,一般採用では博士後期課程入学者の20%,特別採用はその中でも若干名とのことです。

特別採用:採用は若干名,学費免除+月額7万円支給
一般採用:採用は入学者の20%,学費免除+月額3万円支給

採用にかかる審査では,進学試験(学内進学の場合は修論審査+学内進学試験)の成績,これまでの学業成績,申請書類(DRF申請書&英語能力の証明書類)を見られるようです。


学振特別研究員(DC1,DC2)(博士後期課程)

博士後期課程に在学中の人を対象とした経済支援の制度です。
学振特別研究員に採用されると,月額20万円の研究奨励金+研究費がもらえます
しかし,ライバルは全国の大学院生で採用率は約20%となかなか狭き門です。
今後研究者としてやっていく場合は履歴書で光る経歴となるそうなので,お金だけでなく名誉という面でも採用されるとよいとのことです。
毎年5月末くらいに申請書の学内締め切りがやってきます。申請書はなかなかヘビーな書類なので早いうちから用意しておかないとよい申請書はなかなか書けなさそうです…
申請結果の発表は毎年9月の終わり~10月上旬にあります。
詳細は学振公式情報を参照するか,研究室の先生もしくはDの先輩に聞いてみるとよいです。


ほしいものは買ってもらう

学生の身分だと十分なお金がない人も多いと思います。専門書などは高いので,自力で買うことに躊躇う人もいるでしょう。
そんな人にはとても朗報です!JAISTではほとんどの場合で,研究で使う物品は指導教員の先生が研究室の予算で購入してくれます!
購入してもらえる物品は,書籍や論文をはじめとした文献類だけでなく,文房具から実験に必要な高級デバイス,PCに至るまで,先生の判断次第でかなり高価なものも購入してもらえます。
研究を始めると必要な物品がいろいろと出てくると思うので,遠慮せずに先生にお願いしましょう。

また,研究にかかる出張費等も出してもらえたりします。
学会の参加費や入会費,学会参加などの出張にかかる旅費や宿泊費も先生の研究費から出してくれる場合が多いです。
基本的には先に自分で払って,領収書などの証明書類を提出することで後で返ってくるという形になります。
おそらく先生の方から払うと言ってくれる場合がほとんどだと思うので,遠慮なく恩恵にあやかりましょう(領収書や宿泊証明書などはなくさないように大切に保管しておいてください)。


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