洪くん(2018.3卒)らの研究成果に関する論文がChemistry – An Asian Journal誌の表紙に採択されました。

洪くん(2018年3月修了)、中村助教らの研究成果を中心とした論文がChemistry–An Asian Journal誌の表紙に採択されました。

■ 掲載誌
 
  Chemistry–An Asian Journal (Wiley, IF = 3.692)2019年 14巻表紙
■ 論文タイトル
 

Strong Inhibitory Effects of Antisense Probes on Gene Expression through Ultrafast RNA Photocrosslinking
 (超高速DNA光架橋反応を用いることで非常に強いアンチセンス効果げえられることを実証した)

■ 論文詳細
  https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/asia.201801917 を参照ください。
■ 内容等
 

    今回藤本研究室のグループは、乳癌由来の培養細胞であるHeLa細胞を用い、モデル系である標的遺伝子の発現を、超高速光架橋型人工核酸(CNVD)を組み込んだDNAプローブを用いることによりほぼ完全に抑制することに成功しました。光照射の場所やタイミングにより遺伝子発現を制御することができるため、疾患部位のみに薬効を発揮させることができます。また、光照射エネルギーにより遺伝子発現量を制御することができるため、細胞内遺伝子発現を最適な量に調節することが可能となりました。これにより従来は困難であった発現量の調節も可能となります。
 今後、遺伝子の異常発現を伴う細胞の癌化に対し、有用な治療法となると期待できます。また、超高速光架橋核酸(CNVD)は日華化学株式会社より販売されており、本研究成果の普及に大きく寄与することが期待されます。