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ケース(casework) の仕上げ

塗装前に木材の表面を紙ヤスリがけして、木目をはっきりさせるのが伝統的な やり方である。表面の引っかき傷などを取り去るにはヤスリがけが効果的であ る。ヤスリがけする場合は、まず(水に浸してからよく絞った)ボロ布で ケース(casework) を拭き取って乾くのを待つ。木目を浮き立たせるにはこれで十分で ある。この時、決してボロ布で共鳴板(soundboard) を拭いてはいけない。別のやり方 として、もし「へこみ傷」や「引っかき傷」が無ければ、満足のいくまでもう 一度ケース(casework) 全体を紙ヤスリがけしてもよい。

ポリウレタン塗料で楽器本体を塗装する。塗料はできれば「ツヤ消し」か「光 沢」タイプがよい。というのもこれらのタイプのものは比較的薄い塗装で済み、 また落ちついた仕上がりになるからである。1回目の塗装が済んだら、きめの 細かい紙を用意し、水に浸すかもしくは乾燥したままの状態で塗装面をこする。 仕上げ塗装が終わったら、000番のスティールウールでこする。底板(baseboard) と 内部については少なくとも一回か二回は薄く塗装がけし、その度にスティール ウールでこすること。これらの部分を塗装する目的は、ほこりなどが容易に取 り去れるようにするためである。



Tsutomu Fujinami
Wed Dec 8 11:06:30 JST 1999