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現実に直面する障壁

知識創造に向けて企業経営を変革していく際、様々な障害に立ち向かわ なければならない。本書ではある企業を例に、どのような障害があったかが 分析されている。その企業は各部署が自律的に運営され、全体を緩く統合す るような機構へと組織を改革していった。その過程で以下のようなことが問 題となった:

  1. 旧い経営戦略
  2. 旧組織の抵抗
  3. 旧態依然とした仕事の進め方
  4. 時代遅れの設備(特に情報機器に関して)
  5. 文化的障壁
  6. 専門家の躊躇(知識を公開して人的価値が落ちないか)

知識創造へ向けて組織を変革するときに立ち現れていくる上のような障 壁を一挙に解決するような万能薬は存在せず、本書で取り上げてきた5つの 要素、すなわち、

  1. 知識に関する展望(ヴィジョン)の醸成 instill a Knowledge Vision
  2. 対話の促進 Manage Conversations
  3. 知識活動家の活用 Mobilize Knowledge Activists
  4. 適切な場の設定 Create the Right Context
  5. 地域限定的知識の広域的伝達 Globalize Local Knowledge
これらの作業を地道に続けていく他はない。