2017年度
博士2名
修士4名
伊藤 朝陽(品川・博士)
官僚制組織における公式仲介人を通じた情報の伝達・活用マネジメントの研究

Ahmed Toufiq(石川・博士)
資源限定状況下における医療サービスアクセス向上のための変革的医療サービスシステムモデルの研究

適切な医療サービスには設備、人員、知識資源の充実が重要である。しかし限られた資源しか持ちえない途上国、とりわけ地方地域やスラムでは、資源不足による医療サービスへのアクセス課題が深刻である。当該地域において、どのようにその課題を克服できるかという問いは、人間のウェルビーイング(以後、WBとする)にとって重要である。本研究はこうした問題意識のもと、バングラデシュを拠点に活動する非政府組織Bangladesh Rural Advancement Committee: BRACの医療プログラム活動を成功事例として分析し、限定的な資源保有化における医療サービスシステムのモデルを提案したものである。
 研究で特筆すべき第1点は、どのように医療サービスに関わる人員を供給しているかという視点から、同医療プログラムの下でサービスを行う人材の動機づけ要因に注目した点である。BRACの協力のもと、シャストシェビカ(Shasthya Sebika)と呼ばれる、集落の現場で簡単な保健アドバイスや医薬品販売を行っている現場サービススタッフ50名と、シャストコルミ(Shasthya Karmi)と呼ばれる、その指導役24名にインタビューを実施した。得られたデータを共起ネットワーク分析した結果、研修を通じて得た知識を基に地域の患者に保健指導したことで(対象者が救われた経験を通じて)自分自身の社会的役割についての価値観が変化し、それを機に、仕事への内発的動機づけを保有する傾向にあることを見出した。
 また特筆すべき第2点として、モバイルを含めた高度技術との関係から、サービスの質の維持の取り組みを検討している点である。必ずしも教育水準が十分でない地域の患者は、現場サービススタッフが口頭で保健アドバイスをしても知識の移転につながらない。その場合は携帯端末を用いて動画で、例えば妊婦の日々の体調管理や子供の栄養の取らせ方について知識を移転している。また、夜間など必ずしも現場スタッフが個人宅に訪問できない場合に、携帯電話を用いて遠隔で相談をする体制も整えている。そうした技術がサービススタッフの指導の下、市民にも受容されていることを、聞き取り調査を通じて見出した。
 研究ではこうした知見を基に医療サービスシステムモデルを提案し、さらにそのモデルの特徴を、途上国で行われている他の医療プログラム事例と比較分析することで明確にした。結果、人材供給と技術利用の観点から、提案モデルは現状のプログラムと比較して持続可能性があること等、他には無い特徴を見出した。サービス研究では、人間のWBを主眼にした領域はあるものの、こうした持続性のある途上国の医療サービスシステムの提案につながる知見は十分に無く、新規性が高い。
 以上、本論文は、限定資源化における医療サービスアクセスの課題に関し、サービス学の観点から安定的人材供給と技術によるサービス品質維持の要素を有機的に連結したモデルを提案したものであり、学術的に貢献するところが大きい。よって博士(知識科学)の学位論文として価値あるものと認めた。

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小山 康生(石川・修士)
ブロックチェーン技術を活用した地域活性化マネジメントの提案―石川県小松市における生涯学習を通して―

Liu Xiao(石川・修士)
Photo-Based Ideation to Improve Service Insights

澁谷 知範(品川・修士)
豊かな生活のための運動習慣の定着を促進する地域連携モデルの提案

吉良 拡(品川・修士)
子どもの創造的課題解決を促進するサービスモデルの提案:ヒューマンアカデミーロボット教室の成功事例をもとに
2016年度
博士3名
修士6名
Zhou Pengcheng(石川・修士)
Community-based Service for the Psychological Well-being of the Elderly: Antecedents and Consequences of Prosocial Behavior to Positive Emotion

Sun Menglu (石川・修士)
父親の育児参加を促進する「楽しさ」感情支援サービスの分析:NPOファーザーリング・ジャパンの事例分析

大関 由佳(石川・修士)
地域知を活用した多世代共創型環境教育プログラムの開発

Mai Tran Ngoc(石川・修士)
Parents and School’s Collaboration for Improving Children Food Well-Being by Knowledge Perspective


金山 逸郎(品川・修士)
アートコミュニティ活動における価値共創の分析:参加者への張りを高めるCANE要因

江川 卓秀(品川・修士)
ネット企業ウェブ⼈材のための問いの共有で始めるロードマッピングの提案
2015年度
博士1名
修士7名
伊藤 優(石川・修士)
サービス・エートスの浸透による持続可能な価値共創プロセスモデルの提案:アクターネットワーク理論の視点から

福岡 大平(石川・修士)
ブランド興し活動がもたらす農業コミュニティ活性化分析

Nguyen Thi Kieu Chinh(石川・修士)
Service Encounter Satisfaction in the Retail Banking Service Sector: A Case Study of Term Deposit Service in Vietnam Market

Guo Jing(石川・修士)
外国人留学生の留学生満足度に関するサービス課題の分析

久保 喜宜(石川・修士)
自己効力感に着目したシニアの知識創造を促進する地域活動の分析

平田 源鐘(品川・修士)
インターネットモール無料化がもたらすサービスプラットフォーム形成への事例分析 (2015-09) 学内のみ


岡田 正樹(品川・修士)
日本の半導体企業におけるグローバルマーティング組織デザイン分析 -ナレッジ創発の観点から
2014年度
修士4名
滝ヶ浦 正尚(石川・修士)
地域自然資源サービスを活用したペルソナ別観光モデルの提案


井上 正男(石川・修士)
ブランド価値創造における自分ごと化プロセスモデルの提案

Ho Bach(石川・修士)
地域内共助を促進する厚生価値共創サービスシステムモデル:石川県能美市における高齢者購買行動の事例分析


Anh Nguyen(石川・修士)
Trust based e-business service model: Case study of Vietnamese online market