山口宏美さん(伊藤研 博士後期課程)が石川県病院協会 優秀研究賞を受賞しました。(2016/5/14)

(JAISTウェブサイトより)

知識マネジメント領域の山口宏美さん(博士後期課程3年・伊藤研究室)が石川県病院協会の優秀研究賞を受賞しました。
石川県病院協会は、医療専門領域の発展および病院業務の向上のため、県内の病院に勤務する医師以外の医療専門職を対象に研究論文の表彰が毎年行われています。
■受賞年月日
平成28年5月14日
■論文タイトル
「外来心臓リハビリテーションにおける多職種協働を促すカンファランスの実践」
■論文概要
専門分化した病院診療における外来患者の診療を効果的にすすめるため、多職種による協働のあり方を見直し、新たに多職種カンファランスの導入を試みた。このカンファランスを、定量的な解析のみならず、定性的な、文化人類学的エスノグラフィによって調査・分析した。その結果、患者の療養生活を窺い知ることのできる知識は社会的(組織的)に分散していることが明らかになった。患者に関する多職種の知識が分散した状況を、知識の重複ないし冗長性として形容することができる。そうした知識を医師はリスク管理に活用し、看護師は自らのスキルアップに活用していたことを明らかにした。
■受賞にあたって一言
医療現場では、外来診療の煩雑さゆえ、多職種がもつ患者に関する知識をわざわざすりあわせることをしないのが当たり前とされていました。このことを問題視して、アクションを起こすことで見えてきたことを理論化しました。医療系の雑誌に掲載され、さらにこのような賞をいただくことができ光栄に思います。論文をご指導いただいた伊藤泰信先生をはじめ、ともに議論した伊藤研学生の皆さん、ご推薦いただいた病院関係者に感謝申し上げます。

http://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2016/05/24-1.html