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2021.11.01 by 和田 透 Toru Wada複雑で不均一な構造を持つZiegler-Natta(ZN)触媒の分析は難しく、未だに完全な構造解析は達成されていません。我々は、原料であるMg(OEt)2がZN触媒へと変換される過程を様々な分析法によって多面的に捉えることで、ZN触媒の活性構造の起源解明を試みました。本研究によって得られた成果、すなわち、担体であるδ-MgCl2の形成と成長、表面に存在する化学種の種類と存在比、不純物の生成と除去の過程といった観測事実を各ステップにおける重合性能と結び付けた系統的な情報は、触媒の系統的な設計を実現する上で非常に重要です。

2021.10.28 by Hui You有機金属構造体(MOF)を用いたthin-filmナノコンポジット(TFN)膜は、海水淡水化における透過性と選択性のトレードオフを解決するための有望な材料です。しかし、MOF自体の分散性や化学的安定性、および高分子マトリックスとの界面接合に課題がありました。本論文では、ポリドーパミン(PDA)でMOFナノ粒子をコーティングすることでこれらの問題を一度に解決できることを実証しました。実際、選択性を犠牲にすることなく、膜の透過性をほぼ2倍にし、耐ファウリング性を向上させることに成功しています。

2021.06.21 by 中野渡 淳 Sunao Nakanowatariメタンの酸化的カップリング(OCM)はメタンをエチレンへと直接変換する、夢の触媒反応です。OCMの難点はメタンがエチレンよりも高い化学的安定性を持つことにあります。つまり、高温などの過酷な条件下では、メタン転換は進みますがエチレンが酸化されてしまいます。一方、低温などの穏和な条件下では、エチレンの酸化は抑えることができますがメタン転換自体が困難になります。我々は、以前の研究で、無作為に抽出した300触媒のOCM性能を135条件で評価した触媒ビッグデータを発表しました。本論文では、このビッグデータを、「過酷条件下でのエチレン酸化の抑制」と「穏和条件下でのメタン転換」という2つの視点で分析し、それぞれの視点において優秀な触媒の特徴を抽出しました。これらの特徴を組み合わせた触媒設計を行い、活性と選択性を両立する触媒を開発しました。

2021.01.27 by Thanh Nhat Nguyen化学反応は、式上では単純に見えても多くの素反応によって構成されているケースが多い。化学反応の制御とは、これらの素反応を同時に制御することであり、複数の有効成分を組み合わせる多元的な触媒の設計が鍵を握っている。我々は、日に4000点もの触媒データを自動取得可能なハイスループット実験装置と触媒インフォマティクスを用いて、前知見に依らないゼロからの触媒設計を実現した。具体的には、36540通りもの組み合わせ(=触媒)を含む広大な物質空間から300通りの組み合わせを無作為に抽出し、これらのメタンの酸化カップリング反応(OCM)における性能をハイスループット実験により評価することで、前知見や作業仮説などのバイアスを含まない触媒ビッグデータを取得した。このデータを機械学習によって分析することで、触媒の設計指針をモデル化し、高性能触媒を80%の精度で予測することに成功した。本研究が用いた方法論は多くの材料分野に適用可能であり、前知見に縛られない物質探索は予期せぬ発見を多く生み出すだろう。

2020.11.09 by 高棹 玄徳 Gentoku Takasao工業的なポリオレフィン製造の主流を占めるZiegler-Natta触媒の重要な性質の一つに、マルチサイト性、つまり得られるポリマーの構造分布があります。しかし、その起源については未だ十分に明らかにされていません。本論文では、様々なサイズと組成のTiCl4終端MgCl2ナノプレートに対し機械学習を用いた構造決定を行い、その過程で100万に及ぶ構造を取得しました。それらに対する分析とシミュレーションに基づいて、Ziegler-Natta触媒のマルチサイト性の起源に新たな仮説を提唱しました。