リンク

お知らせ


第6回 異分野融合セミナー     »案内PDF (終了しました)
Time: 2016年9月20日(火) 11:00-
Place: 中セミナー室(マテリアルサイエンス4棟8階)
Title: 境界形状が誘起するバクテリア集団運動の秩序とその制御
Speaker: 前多 裕介
九州大学理学研究院物理学部門
科学技術振興機構
Abstract: 自律的に動く要素(アクティブマター)が多数あつまると、密波の伝搬や秩序だった集団運動が自発的に出現する。アクティブマターの代表例はロッド形状をしたバクテリアであり、枯草菌B.subtilisの懸濁液を円柱状の油中水滴に封入すると、境界に沿って菌が配向した渦を形成することが報告された[1]。このような境界形状に選択されるアクティブマターの運動パターンはアクティブコロイド[2]においても見いだされており、これまでの研究における境界形状は球や円柱に限定されており、特殊な例に留まっている。より複雑な境界形状の拘束下でのアクティブマターの秩序形成を探求するため、本研究では境界形状を自在に設計する手法を開発し、バクテリア集団が示す集団運動について実験と数値計算から解析を行った。
 バクテリア大腸菌(E. coli)の直進性変異体RP4979を薬剤処理し、細胞間のネマチック相互作用を制御する新規の系を構築した。さらに、表面処理を施したPolydimethyl siloxaneチャンバーの微小容器内にバクテリア懸濁液を封入する手法を確立し、花型の境界形状をもつ微小容器内での集団運動をPIV(Particle Image Velocimetry)から解析した。 すると回転集団運動が対をなした渦ペアを形成され、ペアをなす渦の回転は反対向き・同じ向きの双方が観測された。細胞間の配向相互作用がネマチック的であることを反映しており、自己駆動粒子の数理モデルにおいても渦ペアの形成が生じることがわかった。特に、花弁が接する部分の「反り」が大きくなるにつれ単一渦から渦ペアへの転移が生じ、境界形状の設計からパターンを制御しうることを見いだした。セミナーではさらにフラストレートされた条件下ではミニ渦ペアへの分裂といった結果も含め、拘束された境界の下でのアクティブマターの集団運動について議論する。
References
[1] H. Wioland, et al. Phys. Rev. Lett. 110, 268102 (2013)
[2] A. Bricard, et al. Nat. Comm. 6, 7470 (2015)






第5回 異分野融合セミナー     »案内PDF (終了しました)
Time: 2016年2月26日(金) 11:30-
Place: 中セミナー室(マテリアルサイエンス研究科4 棟8 階)
Title: Direct observations of transition dynamics from macro- to micro-phase separation in asymmetric lipid bilayers
Speaker: 下林 俊典(Shunsuke Shimobayashi)
京都大学 理学研究科 博士後期課程3年(Ph.D. Kyoto University)
Abstract: Generally, phase separation in binary liquid mixtures completes by relaxation below the transition temperature. However, it is also well known that the competition between local attractive and long-ranged repulsive interactions leads to stable micro-phase separation. The coarsening dynamics from homegeneous phase to macro- and micro-phases have been extensively investigated in binary mixture systems. In contrast, the dynamics from macroto micro-phase separation remains poorly understood because no appropriate experiments and models exist for investigating this phenomenon. In this talk, we present first direct observations from macro-to micro-phase separation in micrometer-sized asymmetric lipid vesicles exposed to externally added glycolipids. Moreover, we numerically confirm the transitions using a dissipative dynamic model and discuss an essential role of added glycolipids in the transitions.


第4回 異分野融合セミナー(終了しました)
Time: 2015年12月21日(月) 15:10-
Place: 大学会館1階 J-BEANS
Title: シミュレーションによる高分子の劣化と破壊プロセス
Speaker: 樋口祐次氏 (東北大学金属材料研究所計算材料学研究部門助教、科学技術振興機構さきがけ研究員・兼任)
Abstract: 高分子の一種であるポリエチレンは工業製品に良く用いられている。衝撃や伸張に対する耐久性向上のためには、マクロなスケールだけではなく、分子スケールにおける破壊プロセスの解明も必要である。そこで、粗視化分子動力学法を用いてラメラ構造をもつポリエチレンの破壊プロセスに迫った。伸張に対する応力と粒界や空孔などの欠陥の影響に関して議論を行う。さらに、耐久性を下げる原因となる化学反応による劣化に関して、第一原理分子動力学法の結果を紹介する。


2015.02.23 Matching HUB Kanazawa 2015(終了しました)
各研究室がブースを出展します


J-BEANSセミナー(終了しました)
2014.11.13 「化学からみた再生医療」 (松村)     »動画

2014.6.25 「人工細胞の創り方」 (濵田)     »動画

2012.10.31 「創発するプロトニクスへの挑戦」 (長尾)


第3回 異分野融合セミナー (終了しました)
Time: 2015/2/18(水) 16:00-17:30
Place: マテリアルサイエンス研究科中セミナー室
Title: 3次元走査型原子間力顕微鏡を用いたソフトマター/水界面のナノ空間計測
Speaker: 淺川雅氏 (金沢大学理工研究域バイオAFM先端研究センター 助教)



第2回 異分野融合セミナー (終了しました)
Time: 2014/2/24(月) 15:00-16:15
Place: 大学会館1階 J-BEANS
Title: 脂質膜で働く疎水性人工核酸
Speaker: 堂野主税氏 (大阪大学 産業科学研究所 准教授)
Abstract: DNAは遺伝を司る生体高分子であるとともに、配列情報に基づく正確な自発的会合能力をもち、二次構造から高次ナノ構造まで精密設計することのできる機能性分子である。我々は、生体内において重要な機能発現の場である脂質二重膜に対して、望みの機能を組み込むことのできる新しい分子としてDNAに着目した。脂質膜の親水・疎水さまざまな環境下へ導入することのできる新規両親媒性・疎水性の人工DNAの創製と、それを用いた脂質膜機能のデザインに向けての試みについて発表する。


金沢市産学連携・先端ものづくり技術交流セミナー (終了しました)
日時: 2013/11/1(金) 15:00-17:50
タイトル: 次世代ソフトマテリアル研究の応用展開
概要: 現在、生体の有する高い分子認識機能を模倣又は利用し、従来にない高度な機能を持つソフトマテリアルを開発しようとする研究が精力的に行われており、医療・環境・エネルギーなど成長分野への応用が大きく期待されています。本セミナーでは、次世代のソフトマテリアル研究開発の動向と医療・エネルギー各分野への応用展開についてご紹介します。
»パンフレット


第1回 異分野融合セミナー (終了しました)
Time: 2013/5/8(水) 15:00-16:00
Place: 大学会館1階 J-BEANS
Title: 非平衡条件下での界面運動のダイナミクス
Speaker: 北畑裕之氏 (千葉大学 大学院理学研究科 准教授)
Abstract: 非平衡開放条件下では、液滴や物体が対称性を自発的に破りながら運動することが可能であり、われわれはそのような自発運動について研究を進めてきた。具体的には、界面張力の勾配により駆動される自発的運動と、界面でのゲル状物質の生成により駆動される自発的運動について紹介する予定である。前者については、液滴の界面における界面張力の勾配が存在する際、Marangoni対流と呼ばれる対流が起こることが重要である。この対流の発生により運動量が交換されて、液滴は運動する。この運動に関してStokes近似のもとで流体力学的に取り扱うことを試みた。また、Belousov-Zhabotinsky反応(BZ反応)と呼ばれる化学振動反応系を用い実際に液滴が動くことを確認した。実験系の比較も交えながら議論する予定である[1]。後者の系は、カチオン性界面活性剤の水溶液の上にアニオン性界面活性剤の油の液滴を載せたものである。このとき、界面でこぶ状の構造ができ、液滴の運動が見られる。その際に界面にできる会合体に関して、マイクロビームSAXS観察を行い、マクロな運動とミクロな構造の相関について議論した[2]。 Reference: [1] H. Kitahata, N. Yoshinaga, K. H. Nagai, and Y. Sumino, Phys. Rev. E, 84, 015101 (2011). [2] Y. Sumino, H. Kitahata, Y. Shinohara, N. L. Yamada, and H. Seto, Langmuir, 28, 3378-3384 (2012).



ソフトメゾマター研究ユニットについて

ナノからマイクロに及ぶ空間スケール(メゾスケール)における階層的物質構造(メゾマター)を対象に、しなやかな(ソフトな)機能の普遍的原理の発見や理論の構築を行います。ソフトメゾマターが備える材料特性を活用し、バイオ・医療・エネルギー分野への新たな学問領域の開拓を目指します。




メンバー

濵田勉 准教授      »研究室HP     »紹介YouTube動画
  「ソフトメゾマターの階層的構造制御の研究および研究全体の統括」

松村和明 准教授  »研究室HP     »紹介YouTube動画
  「ソフトメゾマターの医療応用に向けた研究」

長尾祐樹 准教授  »研究室HP     »紹介YouTube動画
  「ソフトメゾマターを用いたエネルギー変換技術の研究」

山口政之 教授      »研究室HP     »紹介YouTube動画
  「配向制御性ソフトメゾマターの設計」

永井健 助教      »研究室HP     »紹介YouTube動画
  「ソフトメゾマターの運動制御の研究」

連絡先

  • t-hamadajaist.ac.jp

    0761-51-1670

    〒923-1292
    石川県能美市旭台1-1
    北陸先端科学技術大学院大学
    マテリアルサイエンス研究科