◇M-BIP Stories Vol.4 2019年度 最優秀賞、NEDO賞、JBMC賞 徳島大学

 

本学が2017年度から開催している学生を対象としたビジネスアイデアプランコンペティション、M-BIP(Matching HUB- Business Idea Plan Competition)は、今年で5回目の開催を予定しています。これまで全国の学生の皆さんから素晴らしい提案があり、魅力的なプレゼンテーションも行っていただきました。 「M-BIP Stories」では、これまでの歴代の受賞者を訪ねて、M-BIPの感想や将来の夢などを伺いました。彼らの活躍を応援するとともに、これからM-BIPに挑戦する学生の皆さんへのエールをいただきました。

今回は2019年度M-BIP最優秀賞、NEDO賞、JBMC賞を受賞した徳島大学の前田さんにお話をお伺いしました。(以下、敬称略)

 

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2019年度 最優秀賞、NEDO賞、JMBC賞
「給餌装置」
リーダー:前田 晏里(徳島大学 総合科学部 社会総合科学科 地域創生コース2年(受賞当時))
メンバー:藤川 達矢、毛笠 龍之介

概要:前田さんらは、動物園の動物は、自然で生活する動物と比べて寿命が短いという課題に着目し、給餌装置に遊具を組み合わせた装置を開発した。給餌装置の梁と本体の結合部分にベアリングを採用しているため、滑らかに回転する。また本体にはペレットや小麦等のエサを入れることができ、サルがロープをつかんで回すことにより遠心力が働き、本体の下部からエサが落下する仕組みになっている。2019年11月18日には徳島大学発ベンチャーの株式会社KAIとして法人化、「動物にも良い暮らしを」という経営理念のもと日々活動している。

 

授賞式の様子

 

― 大学2年生の時に起業されたということですが、もともと「起業」というキャリアに興味があったのですか?

前田 最初はあまり考えていなかったんですけど、徳島大学の「イノベーションチャレンジクラブ*」という課外活動に少し興味があって参加してみたんです。そこで、株式会社ジェイテクト様の企業課題である、「ベアリングを活用した一般消費者向け製品とビジネスモデル」について検討することになりました。そこでいろいろ考えた結果、動物やペット市場で何か製品が作れないかと思い、香川県のしろとり動物園にフィールドワークに出かけたところ、動物園からも一緒に何かやりたいとお声がけいただきました。そのような様々なきっかけやご縁があって、社会に貢献する製品やアイデアを形にしていく過程から、「起業」に至りました。

*2018年4月に発足した、産学連携による課外活動。徳島にいながら東京や大阪などに本社機能を持つ企業のリアルな課題に対し、デザイン思考で課題解決を目指します。

 

― 起業から1年半ほど経ちましたが、この経験から学んだことは何ですか。

前田 とにかく「楽しいことがしたい!」と思ってはじめた学生ビジネスですが、実際に起業してかなり視点が変わったと感じています。様々な社会課題に対して、「どうやったら解決できるか」という当事者意識をもって行動できるようになりました。

― M-BIPに応募したきっかけはなんでしたか?

前田 株式会社KAIの社外顧問で、当時は徳島大学 創新教育センター特任助教として「イノベーションチャレンジクラブ」の事業担当をされていた油井 毅先生に、M-BIPをご紹介いただいたことがきっかけでした。Matching HUB Kanazawa 2019開催2日後には会社設立を予定していたので、今後ビジネスとして本格的に展開していく前に、社会からの評価を受ける場が必要であると感じていました。

― M-BIPへの応募に際して、本学が提供するブラッシュアップ制度は活用されましたか?

前田 はい。ブラッシュアップ制度ではJAISTの松橋特任教授からアドバイスをいただいたのですが、とても手厚くサポートしていただき大変勉強になりました。収支計画を含む事業計画の作成はなかなか学生にはハードルが高いですが、ブラッシュアップ制度のおかげで応募しやすいコンテストになっていると思います。

― M-BIPやMatching HUB当日の印象はいかがでしたか?

前田 実は私たちのビジネスモデルを人前で発表したのはM-BIPが初めての機会でしたので、プレゼンテーションはとにかく緊張しました!
私たちのビジネスについて初めて見聞きする方にも分かりやすくかつ的確にビジネスプランを伝えるのにはとても苦労しましたし、チームを代表するプレッシャーも感じていました。

緊張を感じさせない素晴らしいプレゼンテーションで、会場を沸かせた前田さん

 

前田 結果として最優秀賞をはじめ複数の賞を受賞することができ、自信につながりました。私自身ビジネスコンテストで受賞するのは初めての経験だったのですが、形として認めてもらえたことでモチベーションが向上しました。同時に課題もたくさん見つけることができたので、とても良い刺激になりました。

― 前田さんは他のビジネスコンテストへの参加経験もあるそうですが、「M-BIPならでは」の魅力があれば教えてください。

前田 私が参加した他のビジネスコンテストでは、1日のみの開催のところが多いのですが、M-BIPは2日間にわたって開催され、入賞者のポスターセッションなどの場もあるので、他の学生やMatching HUBに参加される企業の方など、とにかくたくさんの人と交流できる点がとても魅力的だと思います。また、大学の先生からのフィードバックや審査員のコメントから、学生のアイデアをとても大切にしてくれていることを感じました。前向きなアドバイスをたくさんもらえるという点も、とてもうれしかったです。

今も夢に向かって頑張っている前田さん、今後の活躍を応援しています!

 

― 受賞後の展開はいかがでしたか?

前田 JMBC賞やNEDO賞をいただき、副賞として他のビジネスコンテストへの参加につながりました。そちらでもたくさんの方と切磋琢磨でき、とても良い機会になりました。

― 最後に、M-BIPへの参加を考えている学生の皆さんに一言お願いします!

前田 まずは一歩踏み出してほしいと思っています。初めから「完璧」ということはないので、やりたいことがあるならまずは飛び込んでみてください。応援しています。

 

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とても前向きでエネルギッシュな前田さん。そんな学生のパワーこそ、世の中を変える原動力なんだと納得させられました。
次回はM-BIPをきっかけとして、本学の博士前期課程に進学した麻生大雅さんのインタビューをお届けします。
今年のM-BIP応募はこちらから。皆さんのエントリーをお待ちしています!