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Cham Thi Trinh さん
Cham Thi Trinh さん
2015年 博士後期課程修了
Helmholtz Zentrum Berlin für Materialien und Energie GmbH(HZB)勤務
【在籍時研究テーマ】

「触媒化学気相堆積(Cat-CVD)法とCatドーピング法を用いた結晶シリコンへの薄膜パッシベーション技術の開発」

現在の仕事内容について

 私は現在、ドイツのベルリンにあるHelmholtz Zentrum Berlin für Materialien und Energie GmbH(HZB)で、ポスドク研究員として研究に従事しています。研究テーマはレーザー結晶化によりガラス基板上に形成した高品質液相結晶化多結晶シリコンを用いた、裏面電極型シリコンヘテロ接合太陽電池の開発です。太陽電池の作製、光学的および電気的測定による太陽電池性能の評価、デバイスの損失シミュレーションによるセルの特性評価などを主に担当し、高効率太陽電池の実現に向けて日々研究に取り組んでいます。

大平研究室での研究内容

 大平研究室は、再生可能エネルギーや環境分野の中でも、太陽電池の素材やデバイスに特化した研究を行っており、私自身最も興味のある研究内容でした。また、当時出来たばかりの新しい研究室で、その一期生になることは非常に面白く、やりがいのある経験だろうと思いました。さらに、大平先生のことは修士課程の頃から知っており、大変親身になってくれる熱心な先生でしたので、きっと良い指導教官となってくれると確信し、(実際その通りでした)、博士課程に進むときに大平研究室への入室を決めました。
 大平研究室での私の研究テーマは、触媒化学気相堆積(Cat-CVD)法とCatドーピング法を用いた結晶シリコンへの薄膜パッシベーション技術の開発でした。良好なパッシベーション品質と高い透明性を併せ持つ、シリコン太陽電池用の化学量論組成の窒化シリコン膜を実現させることが研究目標でした。博士課程の3年間、懸命に研究に取り組み、無事目標を達成することができました。

研究室での思い出

 JAISTでは素晴らしい学生生活を送ることができ、今でも本当に良い思い出です。大平研究室で毎朝行われる朝会(ミーティング)では、日々の実験結果やスケジュールを報告し合い、土曜日の勉強会では皆で一緒に調べものをしたり、学生の立場から見ても非常に有意義なものだったと思います。実験では、クリーンルームで製膜装置を操作し、良い結果がでるのを祈りながらキャリアライフタイムを測定していたことをよく思い出します。
 研究を進める上では苦労もありました。博士課程では装置の管理も担当し、毎回実験終了後は慎重に点検を行っていましたが、時に、危険ガスのシリンダーを閉め忘れていないかと夜中に急に心配になり、確認しにいったこともありました。(もちろん、毎回きちんと閉められていましたが。)
 大変なこともありましたが、忘年会や、研究室メンバーとのテニス、カラオケに行ったことなど、楽しい思い出も沢山ありました。私は留学生でしたから、大平先生や研究室のメンバーには日本語での資料作成や日本語学習についても大いに助けてもらいました。日本で生活する上でこうしたサポートは非常に心強いものでした。また、学生の多くはキャンパス内の寮に住んでいましたので、他の研究室にもたくさんの友人が出来ました。JAISTでは沢山の日本語授業がありましたし、地域のじょんがら踊りのイベントに参加したり、新年に地元の家庭を訪問する機会があったり、海外からの留学生が地域社会に溶け込んでいける、恵まれた環境だったと感じています。

学生へのメッセージ

 大平研究室は素晴らしい研究室です。博士課程の3年間、大変良い経験ができました。興味のある学生さんには入室をおすすめします。大学院生活、全力を尽くしてがんばってください!