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受賞

修了生の堅田さんが人工知能学会2025年度論文賞を受賞

 修了生の堅田俊さん(令和4年12月博士後期課程修了、岡田研究室)が、一般社団法人人工知能学会の2025年度論文賞を受賞しました。

 人工知能学会論文賞は、同学会の会誌に発表された論文、ショートノート、技術資料のうち、特に優秀なものを選定し、表彰するものです。選考では、独創性、学術・技術上の寄与と波及効果、表現の分かりやすさなどが評価の対象となり、特に独創性が重視されます。
 今回受賞した論文は、堅田さんがJAIST在籍時に岡田研究室で取り組んだ研究成果であり、博士論文の一章に該当するものです。

※参考:人工知能学会

■受賞年月日
 令和8年6月29日

■研究題目、論文タイトル等
 注意機構を用いた生体信号時系列と言語系列の統合に基づく本人心象推定

■研究者、著者
 堅田俊(和歌山大学)、岡田将吾、駒谷和範(大阪大学)

■受賞対象となった研究の内容
 人と人が会話をするときには、相手の気持ちを理解し、その状況に応じて話題や話し方を変えています。今後、AIが人と自然に対話し、学習支援や高齢者支援、相談などの場面で活用されるためには、言葉だけでなく、人の内面的な状態を適切に理解する能力が不可欠です。
 しかし、人は必ずしも本当の気持ちを表情や声に表すとは限りません。そのため、従来のAIによる感情推定では、人の内面的な状態を正確に把握することが難しいという課題がありました。
 本研究では、私たちの先行研究で明らかにした「人が意識的に制御しにくい生体信号(皮膚電位や脈拍)は、対話中の内面的な感情と深く関係している」という知見を基に、発話内容と言語情報に加え、生体信号を統合的に解析する新しいマルチモーダルAIを開発しました。AIには、ChatGPTなどの大規模言語モデルにも用いられている自己注意機構(Transformer)を応用し、言葉と生体信号の時間的な関係を同時に学習できる新しいモデルを提案しました。
 実験では、当時の最先端手法を上回る精度で、対話中の利用者が「会話を楽しんでいるかどうか」といった内面的な状態を推定できることを実証しました。本研究成果は、人の気持ちに寄り添って応答を変えられる対話AIの実現につながるものであり、将来的には教育支援、高齢者支援、メンタルヘルスケア、コミュニケーション支援など、人に寄り添うAIの実現への貢献が期待されます。

■受賞にあたって一言
 このたびは、栄誉ある人工知能学会論文賞を賜り、大変光栄に存じます。本研究では、人の「本当の気持ち」を理解できるAIの実現を目指して取り組んできました。本受賞を励みとして、今後も人とAIがより自然で信頼できるコミュニケーションを実現し、教育、医療、福祉など幅広い分野に貢献できる研究を進めてまいります。

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令和8年9月14日

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