世界トップレベルの研究大学として

学長　寺野 稔

　北陸先端科学技術大学院大学は、森喜朗元内閣総理大臣の強力なご支援と当時の松崎従成辰口町町長の多大なるご尽力により、独自のキャンパスと教育研究組織を持つ日本初の国立の大学院大学として、慶伊富長初代学長のもと、1990年（平成2年）10月1日に創立されました。
　本年、創立30周年の節目を迎え、この間、先端科学技術の幅広い分野で世界トップレベルの研究成果を上げ、8000人を超える有為な人材を育成し、研究・教育両面で社会に貢献してきました。
　世界は今、新型コロナウィルス感染症の拡大により未曽有の危機に見舞われています。しかし、今まで人類は医学や薬学はもちろん物理学や化学、さらには情報科学から社会科学をも含めた科学技術全体の力で多くの問題を解決してきました。今回のコロナウィルスによる危機も、そしてこれから生じるであろう多くの危機も、科学技術の力で必ず解決していけると信じています。
　本学も、世界トップレベルの研究大学として、全力でそれらの解決と次代を担う人材の育成に取り組み、社会に貢献していく所存です。
　北陸先端科学技術大学院大学の新たな30年とその先に広がる未来に向けた取組みにご期待いただくとともに、今後一層のご支援をお願いいたします。