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受賞

修了生の川村美帆さんが一般社団法人日本音響学会学生優秀発表賞を受賞

 修了生の川村美帆さん(平成31年3月博士前期課程修了、ヒューマンライフデザイン領域・鵜木研究室)が一般社団法人日本音響学会学生優秀発表賞を受賞しました。

 日本音響学会は、米国音響学会に次いで1936年に設立された、音響関係では世界で2番目の歴史をもつ学会です。音響学は、物理学の一部門として始まりましたが、心理学や生理学、近年では計算機科学など多くの分野を取り込んで発展したため、その応用技術は広範囲に渡っています。米国音響学会が、主に物理・心理分野を扱い、信号処理分野はIEEE、音の録音・再生はAES(Audio Engineering Society)に任せているのに対し、日本音響学会は、音に関するあらゆる分野を扱う世界でも類のない学会です。学会の活動は多岐に及び、定期的な学会誌の発行や書籍の編集、研究委員会主催による月例の研究会、春と秋に開催する研究発表会(いわゆる全国大会)などのほか、公開セミナーやシンポジウムを開催しています。

 学生優秀発表賞は、平成21年に創設された賞で、将来の音響学の発展を担う若手研究者を奨励するため、春季又は秋季研究発表会において優秀な発表を行った学生会員に贈呈されます。

■受賞年月日
 令和元年9月5日

■研究題目、論文タイトル等
 雑音駆動音声の緊迫感知覚の検討

■研究者、著者
 川村美帆、鵜木祐史

■受賞対象となった研究の内容
 音声の振幅包絡線は言語・非言語情報の知覚に重要です。振幅包絡線がパラ言語情報の知覚に重要であるかは明らかになっていません。そこで、本研究の目的はパラ言語情報の一つである緊迫感が音声の振幅包絡線に含まれているかを明らかにすることです。本実験では緊迫感の異なる四つの避難呼びかけ音声を対象に雑音駆動音声を作成して聴取実験を行いました。その結果、緊迫感の評価値の順序が原音声と雑音駆動音声で同じであり、同一発話間では雑音駆動音声の緊迫感が高いことがわかりました。このことから、音声の振幅包絡線には、緊迫感の知覚に関わる情報が含まれていることが明らかになりました。

■受賞にあたっての一言
 この度、日本音響学会2019年春季研究発表会におきまして、学生優秀発表賞をいただけたことを大変光栄に思います。本研究を進めるにあたり熱心にご指導をいただきました、鵜木先生、朱博士にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。さらに、多くのご助言をいただきました研究室のメンバーおよびスタッフの方々にも深く感謝いたします。

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令和元年9月12日

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