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受賞

研究員の外谷さんがProtolang2019においてAppEEL Award for the Most Promising Pre-Doctoral Researcher at Protolangを受賞

 研究員の外谷 弦太さん(知識マネジメント領域橋本研究室)がProtolang2019においAppEEL Award for the Most Promising Pre-Doctoral Researcher at Protolangを受賞しました。

 Protolangは、ヒトの言語能力の生物進化や言語の文化進化に関わる認知科学・神経科学・動物行動学・言語学・考古学等の分野における研究成果を発表・普及することを目的とした国際会議で、AppEEL Award for the Most Promising Pre-Doctoral Researcher at Protolangは、言語進化の研究における、科学哲学、生命科学、精密科学と技術科学、社会文化および言語科学といった学際的な境界を橋渡しする模範的な役割に対して授与されるものです。
 
 今回、Protolang 2019は、9月9日~9月13日にかけて、ポルトガルのリスボンで開催され、外谷さんは以下の2件の論文発表での受賞となりました。

■受賞年月日
 令和元年9月11日

■研究題目、論文タイトル等
(1)Evolution of recursive combination of action representations by rewarding novel tool-making
(2)Modeling self-domestication and its impact on language evolution: playing with 'play'

■研究者、著者
(1)Genta Toya, Rie Asano and Takashi Hashimoto
(2)Genta Toya, Yasuaki Kai, Takashi Hashimoto and Antonio Benítez-Burraco

■受賞対象となった研究の内容
(1) ヒトの言語や音楽、計算、行動計画は階層構造を有しており、これは他の動物にない特徴とされている。階層構造は二つの要素を結合する操作の再帰的適用(再帰的結合、RC)によって生成できる。我々は、RCの起源を探るための仮説として、RCがはじめ具体的な物体の操作において進化し、次に行動計画を可能にする行動イメージの結合操作へと転用され、さらに他の認知的領域へと拡張されたという進化シナリオを採用し、物体操作からイメージ操作へとRCが進化する生態学的条件を探求するためのエージェントシミュレーションを行った。結果として、物体操作から行動イメージへのRCの進化は、新奇な製作物を作ることに報酬が与えられる場合、例えば、新たな道具の発明によって新たな資源を獲得することが可能となる状況で起こることがわかった。

(2) ヒトは家畜化された動物と共通するいくつかの形質を有している。これは人類が累積的な文化の形成によって人類自身の進化をそのように方向づけたため、という仮説が立てられており、自己家畜化と呼ばれている。この自己家畜化現象は、現代のヒトの生物学形質および行動の多くの側面を説明すると主張されてきた。しかし、生物進化のタイムスケールをもつこのプロセスの直接的な証拠を見つけることは難しい。計算機シミュレーションは実験室内での言語進化の研究を可能とする方法の一つである。我々は今回、自己家畜化の一つの特徴である、遊び行動の増加とその言語構造への影響を特定するためのシミュレーションを構築し分析を行った。

■受賞にあたっての一言
 このたび、Protolang 2019におきまして、AppEEL Award for the Most Promising Pre-Doctoral Researcher at Protolangをいただけたこと、大変光栄に思います。賞をいただきました二研究を進めるにあたりご指導・ご協力いただきました、本学の橋本敬先生、橋本研究室学生の甲斐靖章くん、ケルン大学の浅野莉絵博士、セビリア大学のAntonio Benítez-Burraco准教授にこの場をお借りしてお礼申し上げます。また、両研究は新学術領域研究「共創的コミュニケーションのための言語進化学」の支援を受けています。

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令和元年10月4日

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