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受賞

修了生の下村さんが2020年度情報処理学会山下記念研究賞を受賞

 修了生の下村 賢人さん(令和2年3月前期課程修了、ヒューマンライフデザイン領域、西本研究室、現在パナソニック株式会社勤務)が、2020年度情報処理学会山下記念研究賞を受賞しました。
 この論文は、下村さんが西本研究室で修士論文研究として行った研究をまとめて、令和2年3月に第110回グループウェアとネットワークサービス研究会において発表したものです。

 山下記念研究賞は、研究賞として情報処理学会の研究会および研究会主催シンポジウムにおける研究発表のうちから特に優秀な論文を選び、その発表者に贈られていたものですが、故山下英男先生のご遺族から学会にご寄贈いただいた資金を活用するため、平成6年度から研究賞を充実させ、山下記念研究賞としたものです。
 本年度の受賞者は、3月18日にオンラインで開催された情報処理学会第83回全国大会で表彰されました。

■受賞年月日
 令和3年3月18日

■受賞論文タイトル
 飲酒による認知機能への影響を活用する発散的思考技法の検討

■受賞研究概要
 本研究では、飲酒が人間の創造的思考に良い影響を与える可能性があるという先行研究の知見に基づき、飲酒者が発想するアイディアを非飲酒者が参照してアイディアを精練したり、さらなる発展的アイディアを創案したりする、飲酒者の思考特性を活用した2段階発散的思考手法であるDD法(Designated-driver Method)を考案し、多数の被験者実験によって、非飲酒者のみによって創案されるアイディアよりも新規性が高いアイディアを得られることを実証しました。これにより、飲酒行為が持つポジティブな側面を世に知らしめることができました。

■推薦理由(情報処理学会の表彰ページより引用)
 これまで、既存の概念にとらわれない発想を行う目的で、飲酒の機会が活用される事例があるが、飲酒時に創出されたアイディア活用の有効性が検証されていなかった。そこで、本研究は飲酒者が創出したアイディアを非飲酒者が活用する実験を行った。その結果、飲酒時のアイディアは、実現性は低いものの独創性の高いアイディアを創出できることが確認された。本研究は、大変独創的であり今後の研究の発展性のある有望な研究であるため、本研究を山下記念賞に推薦する。

*出典:情報処理学会 2020年度山下記念研究賞詳細

■受賞にあたって一言
 この度は、このような賞を頂戴できましたことを、大変光栄に思います。熱心にご指導頂いた西本先生と高島先生をはじめ、先輩方を含む西本研究室の皆様や、当時実験にご協力頂いた皆様方に、この場を借りて心からお礼申し上げます。この受賞を励みに、今後も頑張ります。

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令和3年3月22日

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