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受賞

エクセレントコア推進本部の西山特任教授が日本液晶学会 業績賞を受賞

 エクセレントコア推進本部の西山 伊佐特任教授が一般社団法人日本液晶学会 業績賞を受賞しました。

 一般社団法人日本液晶学会(JLCS)は、液晶に関する科学・技術の専門家の学術的研究交流を通じて、 その学術・応用研究及び実用化の一層の発展をはかることを目的としています。
 業績賞は、液晶に関する科学及び技術の基礎的研究において特に優れた業績を挙げ、学術あるいは産業の発展に貢献した者に授与されます。

 西山特任教授は、2020年度業績賞を受賞し、令和3年9月15日に行われた2021年日本液晶学会討論会において、業績賞受賞講演を行いました。

■受賞年月日
 令和2年9月19日

■研究題目
 キラルな液晶の分子設計と集合状態の多様性に関する研究

■受賞対象となった研究の内容
 キラリティーが液晶の集合状態に及ぼす効果の解明をテーマとして、独創的な分子設計を駆使し、新奇な液晶相・多様な相転移挙動を示す液晶を創り出した。例えば、①不斉炭素上に2つの同一分岐構造を導入してキラリティーを消失させた"スワローテイル液晶"を設計し、キラリティーが必須とされていた液晶相を示すアキラル分子を初めて具現化した。②スメクチック層形成力を系統的に制御する分子設計を考案、キラル液晶分子に適用し"スポンジ相"を示す初めてのサーモトロピック液晶を見出した。③分子レベルで規則的なねじれ構造を有する特殊なキラル液晶相である"SmQ相"を示す液晶の開発に注力し、SmQ相、キュービック相、スポンジ相、anticlinic相がキラリティーに由来する相互に関連した集合状態であることを明らかにした。これらの発見は液晶研究の発展に多大なインパクトを与え、同時に、センス駆動型研究の重要性も広く示した。

■受賞にあたって一言
 大変名誉ある賞をいただき、身に余る光栄です。たくさんの共同研究者と一緒に得た成果につきまして、代表として頂いた賞であると感じています。液晶は、自発的に組織化する能力と、外場に敏感に反応する特徴を合わせ持つ分子集合体であり、異種材料と組み合わせることにより新しい機能が次々と産み出されます。本学でも、分子集合体についての研究はマテリアル開発において重要な位置を占めており、本学における当該分野の発展に少しでもお役にたてればとも思っています。

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令和3年9月28日

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