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受賞

学生の尾澤さんが日本創造学会論文賞を受賞

 学生の尾澤 知典さん(博士後期課程3年、創造社会デザイン研究領域、由井薗研究室)の日本創造学会論文誌Vol.25に掲載された論文が論文賞を受賞しました。

 日本創造学会は、あらゆる分野の理論と方法の創造的な結合により、創造に関する研究と実践の育成発展、並びにその成果を社会に浸透、普及させることを目的としています。研究大会、各種研究会、論文誌、ニューズレターの発行、国際的な交流などの活動を行っています。
 論文賞は、毎年1回発行される日本創造学会論文誌に掲載された論文の中から、学会賞委員会による審査を経て授与されます。

■受賞年月日
 令和4年11月12日

■研究題目、論文タイトル等
 小学校高学年児童における概念を用いた創造性教育
 抽象化と具体化を用いたポンプチャートの開発による概念使用を志向した創造性態度の育成

■研究者、著者
 尾澤 知典、由井薗 隆也

■受賞対象となった研究の内容
 小学校において、創造性教育というと日常の教科学習とは別のものとして捉えられおり、決して盛んに行われているわけではありません。特に、アイディアは自ずと出てくるものとして捉えられている風潮があり、そのための指導法は確立されているとは言えません。しかし、学習プログラムの中にはIB(国際バカロレア)のように「概念」を使用することで、創造的認知プロセスを用い知識伝達のためのカリキュラム設計の基礎としているプログラムがあります。本研究では10-12歳の児童がアイディアを発想する際、情報の抽象度を上げた「概念」を使おうとする態度を育成することを目的としています。その方法として「概念」使用の有効性を児童が実感できることを目指したポンプチャートを開発しました。ポンプチャートを用いた授業では「具体→抽象(概念)→新具体」のように「概念」を基軸として、はじめの具体を新しい具体へ転換する学習を行いました。その結果「概念」を明示すると児童はアイディアの質(流暢性・柔軟性・独自性)が向上することを実感でき、今後のアイディア発想において「概念」を使用する志向性の向上が確認できました。

■受賞にあたって一言
 この度は、日本創造学会論文誌 Vol.25 論文賞をいただきまして誠にありがとうございます。ご指導いただきました由井薗先生をはじめ、多くの方々にご協力をいただいきましたこと、厚く御礼申し上げます。本論文に対して賞を頂けたことを私は「日本の創造性教育の発展」に対して背中を押していただいたものとしてとらえています。
 OECDのリポートや学習指導要領において、創造性の重要さとその教育の必要性が求められています。しかし現在、初等中等教育の現場において、創造性教育が盛んに行われているとは言えない状況があります。
 そこで、本研究では日々の教科教育で身につけた資質・能力をベースにして、それを発展させることで子どもが新しいアイディアを発想する手がかりを提案しました。本研究の考え方は初等教育のみならず、高等・社会人教育においても展開することができると考えています。今後も幅広い年齢層において創造性教育の発展に力を注いでいきたいと思います。

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令和4年11月21日

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