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環境・エネルギー領域 金子達雄教授の研究課題が、 環境省の
平成28年度バイオマスプラスチックの二酸化炭素削減効果及び信頼性等検証事業に採択
北陸先端科学技術大学院大学(学長・浅野哲夫、石川県能美市)の先端科学技術研究科/環境・エネルギー領域 金子達雄教授の研究課題が、環境省の平成28年度バイオマスプラスチックの二酸化炭素削減効果及び信頼性等検証事業に採択されました。
本事業は、エネルギー起源CO2削減に資すると想定されるバイオマスプラスチックの用途におけるCO2削減効果や信頼性を検証し、バイオマスプラスチック導入に当たってのコスト面、調達面、規制面等における課題とその対策を検討するなど、バイオマスプラスチックの活用を促進する事業です。平成28年度は7件の応募のうち、2件が採用されました。
■事業名
芳香族系超高耐熱バイオマスプラスチックの二酸化炭素削減効果及び信頼性等検証事業
■事業期間
平成28年10月1日~平成31年3月31日(予定)
■事業概要
4-アミノ桂皮酸を原料とした芳香族系超高耐熱バイオマスプラスチックにより、300℃程度以上の高い耐熱性が求められる自動車の金属部材等に取って代わるプラスチック材料を開発することで、軽量化による燃費の削減など省エネルギー効果、二酸化炭素削減効果をねらいます。具体的には、硬い分子骨格を持つ芳香族系高分子を用いて超高耐熱バイオマスプラスチックの改良と性能の最適化を行い、その用途抽出、信頼性評価、二酸化炭素削減効果の定量化、社会実装に当たっての課題抽出・方策提案を行います。
■コメント
われわれの先導する研究である高耐熱植物由来プラスチックに関し、その実用化を後押しする研究プロジェクトが環境省により採択され、本研究の重要性が広く認識されつつあることを喜ばしく思います。地球環境改善に貢献できるようより一層尽力する所存です。
平成28年9月21日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2016/09/27-1.html新たな高分子ネットワーク構築の手法を開発
新たな高分子ネットワーク構築の手法を開発
北陸先端科学技術大学院大学(学長・浅野哲夫、石川県能美市)の先端科学技術研究科/物質化学領域の長尾 祐樹准教授らの研究グループは、溶液中の混合分子の特徴を生かし、従来とは異なる構造の高分子ネットワーク(分子どおしのつながり)を作る手法を開発することに成功しました。この成果により、溶液中では合成が難しいとされてきた構造を有する高分子ネットワークの合成に挑戦できるようになりました。本研究は、アメリカ化学会の雑誌Langmuirに近日公開されます。
| 1. 研究の成果 | ||
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人類の夢の一つに二酸化炭素から炭素材料を作り出すことが挙げられます。多くの研究者がこの課題に取り組んでおり、望ましい分子構造についての理解は日々進んでいます。溶液中での合成方法には限界があるために、合成手法自体の多様化が求められていました。 |
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![]() 溶液混合と基板を足場にした積層合成の高分子ネットワーク構造の比較 |
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なお、本成果は名古屋大学との共同開発成果であり、名古屋大学「分子・物質合成プラットフォーム」事業(文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業)の支援を受けました。 |
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| 2. 今後の展開 |
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この成果により、溶液中の合成では得るのが難しい高分子ネットワークの構造を合成するための新しい合成手法を得ることができました。この成果を応用することで将来的には例えば、生物内では合成が可能であることがわかっていても、人の手による合成がまだ難しいとみなされている高分子ネットワークの構造の構築が可能となり、光合成に必要な触媒や燃料電池の触媒の高効率化への応用展開等が期待されます。 |
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| 3. 用語解説 |
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注1)ポルフィリン:環状構造を有する化合物で、誘導体には体の中で酸素を運搬するヘモグロビン等の多くの化合物が知られている。ポルフィリン誘導体は、有機合成化学の触媒や生体化学反応過程の追究に広く利用されている。 |
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| 4. 論文情報 |
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掲載誌:Langmuir |
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平成28年6月17日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2016/06/17-1.html
