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研究概要(研究室ガイド)やプレスリリース・受賞・イベント情報など、マテリアルサイエンスの研究室により公開された情報の中から、興味のある情報をタグや検索機能を使って探すことができます。研究員のNGUYENさんが2019MRS Fall MeetingにおいてBest Oral Presentation Awardを受賞
研究員のNguyen Cong Thanh さん(環境・エネルギー領域、大平研究室)が2019MATERIALS RESEARCH SOCIETY(MRS)Fall MeetingにおいてBest Oral Presentation Awardを受賞しました。
MRSは、材料研究における基礎領域と応用領域の研究を発表、議論することを目的に開催される世界有数の国際会議で、今回、2019MRS Fall Meetingは2019年12月1日~6日にかけてアメリカ合衆国のボストンで開催されました。
■受賞年月日
令和元年12月5日
■研究題目、論文タイトル等
Microparticle-Assisted Texturing (MPAT) Process on As-Cut Crystalline Silicon:Controllable Texture Size, Low Optical Reflectivity, Quick Formation, Extremely Low Material Loss andToward Mass-Production
■研究者、著者
Cong Thanh NGUYEN, Keisuke OHDAIRA, Hideki MATSUMURA
■受賞対象となった研究の内容
We presented a novel technique to form random textures on as-cut crystalline silicon (c-Si) used for sunlight trapping in solar cells, so-called microparticle-assisted texturing (MPAT) process, in which glass microparticles were mixed with conventional alkaline-based texturing chemical solutions. As a result, the texture size, etching duration, solution consumption, and c-Si etched loss were reduced by almost one order of magnitude. Consequently, the texturing cost should be reduced by the same order. Especially optical reflectivity (R) is ~ 7%, almost world-record for the random textures. The MPAT process was applicable to c-Si wafers with thickness down to 50 µm for low material cost. The superiorities were attributed to that the glass microparticles with certain kinetic energy can sweep out reaction-generated hydrogen bubbles from the c-Si surface to speed up the texture formation. In addition, we developed a suitable wet chemical cleaning prior to surface passivation using catalytic chemical vapor deposition (Cat-CVD) silicon nitride (SiNx)/amorphous silicon (a-Si) stacked layers. A world-record low surface recombination velocity (SRV) ~0.38 cm/s was achieved. Toward mass-production using the MPAT process, we fabricated an MPAT machine for etching of multiple full-size wafers with a pitch of 5 mm to obtain uniform textures with a yield almost 100%. The standard deviation of R is < 0.1% over all the wafers in the same batch. Therefore, the MPAT process is realistic in the mass-production of the low-cost and high-performance thin c-Si-based solar cells.
■受賞にあたっての一言
We are excited and honored to receive the award. We sincerely appreciate the attention that the materials research society (MRS) gives to our work. I appreciate my colleagues have done to help and encourage me in my professional growth, especially Prof. Matsumura and Prof. Ohdaira. I could not ask for more effective mentors who always encouraged me even when doing crazy ideas, like trying some materials bought from supermarkets, fabricating experimental tools, and very patient to wait for my very-long-time consideration before doing experiments, and so on. I deeply appreciate your trust in me!
I also would like to thank NEDO (New Energy and Industrial Technology Development Organization), Japan for their financial support.
令和2年1月10日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2020/01/10-2.html「第10回 化粧品開発展[東京]-COSME Tech 2020 [Tokyo]-」に本学が出展
1月20日(月)~22日(水)の3日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)において、化粧品の研究・企画開発に必要なあらゆる製品が国内外から一堂に出展される「第10回 化粧品開発展[東京] -COSME Tech 2020 [Tokyo]-」が開催されます。
本展示会には、石川県、石川県立大学、金沢工業大学および金沢大学と本学が共同で出展し、本学からは高性能天然由来マテリアル開発拠点/環境・エネルギー領域の金子 達雄教授が以下の内容について出展します。
ご来場の際はぜひお立ち寄りください。
日 時 | 令和2年1月20日(月)~1月22日(水) 20日(月)10時00分~18時00分 21日(火)10時00分~18時00分 22日(水)10時00分~17時00分 |
会 場 | 幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1) |
展示内容 |
高性能天然由来マテリアル開発拠点 環境・エネルギー領域 金子 達雄教授 「サクランの機能材料化により持続可能社会の実現に貢献する」というテーマで、サクランの原材料であるスイゼンジノリ、サクランを応用して製品化された化粧品等やレーヨン混紡繊維サクレTMを展示します。 |
ブース番号 | 43-20 (原料・添加剤ゾーン) |
詳細はこちらをご覧ください。
- 「第10回 化粧品開発展[東京] -COSME Tech 2020 [Tokyo]-」 公式サイト
- 「第10回 化粧品開発展[東京] -COSME Tech 2020 [Tokyo]-」 会場案内図・出展社一覧
学生の熊倉さんが2019年度第68回高分子学会北陸支部研究発表会において優秀研究賞を受賞
学生の熊倉 拓哉さん (博士前期課程 2 年、環境・エネルギー領域、金子達雄研究室) が2019年度第68回高分子学会北陸支部研究発表会において優秀研究賞を受賞しました。
高分子学会北陸支部では、北陸地域を中心に幅広い分野における高分子科学を基軸として研究を展開する研究者・学生らの学術交流として、毎年、研究発表会を開催しています。
優秀研究賞は、高分子学会北陸支部研究発表会の「高分子化学部門」と「高分子構造・高分子物理部門」、「高分子機能部門」のそれぞれにおいて、優秀な研究発表を行った学生に授与されます。
今回、第68回高分子学会北陸支部研究発表会は、11月30日~12月1日にかけて石川県金沢市で開催されました。
■受賞年月日
令和元年11月30日
■発表者名
熊倉拓哉、高田健司、金子達雄
■発表題目
2,5-ビス(アミノメチル)フランを用いたバイオベースポリウレアの合成と熱応答性の評価
■研究概要
本研究では、実際に微生物生産されたバイオ由来 2,5-ビス(アミノメチル)フランを原料として、熱により自己修復性を示すポリウレアゲルの合成法を確立した。主鎖に反応性を有するフランが配置されたポリウレアは、ビスマレイミド類と共存させることで Diels-Alder 反応を起こしゲル化する。このゲルは加熱することで溶融し、冷却することで固化する熱可塑的な挙動を示すことを明らかにした。さらに、ゲルを切断した後、切断面を張り合わせ加温することで接着するという自己修復能力も見出した。以上の成果は、新たなバイオベースポリマー材料を開発しただけでなく、高機能樹脂への展開も可能であるなど、バイオベースポリマーの汎用性を拡大するものである。
■受賞にあたって一言
この度は、第68回高分子学会北陸支部研究発表会におきまして、このような賞をいただけたことを大変光栄に思います。本研究の遂行にあたり、日頃よりご指導をいただいている金子達雄教授、桶葭興資講師、高田健司特任助教、Kumar Amit特任助教にこの場をお借りして心より御礼を申し上げます。さらに、多くのご助言をいただきました研究室のメンバー、およびバイオモノマー原料を提供していただいた株式会社日本触媒さまに深く感謝いたします。
令和元年12月13日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/12/13-1.html日本学術振興会特別研究員のJOSHIさんが国際会議 Okinawa Colloids 2019においてBest Poster Awardを受賞
日本学術振興会特別研究員のJOSHI Gargiさん(受入研究者:本学環境・エネルギー領域、金子達雄教授)が国際会議 Okinawa Colloids2019においてBest Poster Awardを受賞しました。
Okinawa Colloids 2019は、「コロイドの持続可能性」をテーマに、11月3日~8日にかけて、沖縄県名護市で開催されました。
■受賞年月日
令和元年11月7日
■論文タイトル
Self-assembly and Deposition Control of LC Polysaccharide at Evaporative Interface
■著者
Gargi Joshi, Kosuke Okeyoshi, Tetsu Mitsumata,Tatsuo Kaneko
■論文概要
Self-assembly of polymeric liquid crystals (LC) has emerged as a powerful technique to recreate the complex hierarchy found in nature. By tuning the conditions of drying, it is possible to gain control over their mobility in solution and in turn on the orientation during deposition. Recently, our group reported a macrospace-partitioning phenomenon upon drying a polysaccharide aqueous LC solution from a limited evaporative interface. Vertical membranes were deposited, bridging a millimeter-scale gap between the substrates and formed highly oriented structure as a result of a non-equilibrium process between polymer deposition and hydration. Here, in order to generalize this space-partitioning phenomenon and explore structural changes due to temperature variations, we have explored the drying of xanthan gum solution. The xanthan LC state was affected by changes in temperature and demonstrated interface-assisted orientation. By varying the conditions of temperature and initial concentration, the depositions induced in the limited space have been monitored and a comparative phase diagram prepared. Moreover, crosslinking points were introduced in the deposited films by annealing and anisotropically swelling hydrogels were obtained. We envision that this work of drying-induced condensation will provide a simplified methodology to design self-assembled materials with highly ordered structures.
■受賞にあたっての一言
Okinawa colloids witnessed a convergence of big names in this field from all over the globe and famous research institutions. It gave young researchers like me, a direct chance to interact with someone we look up to. I'm very grateful to the organizers and judges for selecting my poster as one of the best along with 24 others out of approx. 500 posters.
I'm very grateful to Prof. Tatsuo Kaneko and Sr. Lectr. Kosuke Okeyoshi for always encouraging me to explore my potential and do my best.
令和元年11月18日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/11/18-1.html学生の秦野さんが令和元年度エクセレントコア「天然マテリアル」研究拠点シンポジウムにおいてポスター賞を受賞
学生の秦野 加奈さん(博士前期課程2年、応用物理学領域・水谷研究室)が令和元年度エクセレントコア「天然マテリアル」研究拠点シンポジウム(第11回サクラン研究会年次大会)においてポスター賞を受賞しました。
同シンポジウムは、天然マテリアル、特に本学にて発見されたサクランに関する研究のさらなる発展を目指し、幅広い分野の研究者との相互交流・意見交換を行うために本学のエクセレントコア「高性能天然由来マテリアル開発拠点」及びサクラン研究会が開催したものです。
今回は、10月25日に本学において開催されました。
■受賞年月日
令和元年10月25日
■研究タイトル
サクラン水溶液からの光第二高調波の観察
■発表者
秦野加奈、李彦蓉、趙越、Khuat Thi Thu Hien, 水谷五郎、桶葭興資、岡島麻衣子、金子達雄
■研究概要
サクランは2007年にJAISTの金子教授と岡島研究員(環境エネルギー領域・金子研究室)により発見された高分子多糖類です。本研究ではフェムト秒レーザーを用いた光第二高調波(SHG)顕微鏡により、対称性の破れという観点から、サクランが乾燥する過程でどのように変化するかをとらえることを試み、実際に、水溶液中のサクランから発生する第二高調波を観察することに成功しました。
■受賞にあたっての一言
本学にて開催されたサクラン研究会においてポスター賞を頂けたことを大変光栄に思います。日頃からご指導いただいている水谷先生、金子先生、また両研究室でお世話になっている皆さまにこの場をお借りして御礼申し上げます。
令和元年11月14日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/11/14-2.html学生の熊倉さんが第68回高分子討論会にて優秀ポスター賞を受賞
学生の熊倉 拓哉さん (博士前期課程2年、環境・エネルギー領域、金子研究室) が第68回高分子討論会にて優秀ポスター賞を受賞しました。
高分子学会では、幅広い分野における高分子科学を基軸として研究を展開する研究者らの学術交流として、毎年、5月に年次大会、9月に討論会を全国にて開催しており、今年は福井大学にて開催されました。近年の高分子学会では、大学のみならず企業の参加者も増加し、様々な分野における口頭発表、ポスター発表、展示会、共同研究のディスカッションなどの交流が行われています。このうち、ポスター発表では、特に優れた発表を行った学生に対しポスター賞が授与されます。
■受賞年月日
令和元年10月9日
■発表者名
熊倉拓哉、Kumar Amit、高田健司、金子達雄
■発表題目
バイオマス由来2,5-ビス(アミノメチル)フランをベースとしたポリウレアの合成
■研究概要
本研究では微生物の糖代謝により得られるバイオベース 2,5-ビス(アミノメチル)フラン (AMF) を原料としたポリウレアの合成手法の確立および物性評価、機能化を目的とした。本研究により主鎖にフランを有したポリウレアの合成に成功し、フランの反応性を利用した可逆性ゾル-ゲル反応に基づく、自己修復性を示すゲルを開発した。これにより、バイオ由来AMFから新規ポリマーの合成法を確立するだけでなく、材料の機能化の幅を拡大することが可能となった。
■採択にあたって一言
この度は、第68回高分子討論会におきまして、このような賞をいただけたことを大変光栄に思います。本研究の遂行にあたり、厳格かつ熱心にご指導を頂きました金子達雄教授、桶葭興資講師、高田健司特任助教、Kumar Amit特任助教にこの場をお借りして心より御礼を申し上げます。さらに、多くのご助言をいただきました研究室のメンバー、およびバイオモノマー原料を提供していただいた株式会社日本触媒に深く感謝いたします。
令和元年10月23日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/10/23-3.html学生の舟橋さんが令和元年度International Workshop on Japan-South-East Asia Collaboration Hub of Bioplastics StudyにてBEST POSTER AWARDを受賞
学生の舟橋 靖芳さん (博士後期課程1年、環境・エネルギー領域、金子研究室) が令和元年度International Workshop on Japan-South-East Asia Collaboration Hub of Bioplastics StudyにてBEST POSTER AWARD を受賞しました。
Japan-South-East Asia Collaboration Hub of Bioplastics Study (日本―東南アジアバイオプラスチック共同研究拠点)は、日本と東南アジア諸国のバイオプラスチックの研究者が一同に会し、研究者の密な交流に基づきバイオプラスチック研究の共同研究拠点を形成することを目指すプロジェクトです。International Workshop on Japan-South-East Asia Collaboration Hub of Bioplastics Studyは、高分子科学を中心とした研究を展開する若手研究者の交流と、更なる研究の活性化を目的として開催されました。幅広い高分子科学の研究分野を融合することによる新規材料の研究・開発を目指し、著名な研究者の講演および、学生を中心としたポスター発表や交流会が行われました。このうち、ポスターセッションでは、特に優れた発表を行った学生へBest Poster Awardが授与されます。
■受賞年月日
令和元年9月27日
■発表者名
Yasuyoshi Funahashi, Kenji Takada, Amit Kumar, Tatsuo Kaneko
■発表題目
Preparation of water soluble, high-performance biopolyamides with alkaline earth/alkali metals
■研究概要
本研究では、微生物から誘導可能な化合物の一種である 4-アミノ桂皮酸を原料としたポリアミド (高耐熱・高透明性・高強度材料の一種) の合成と水溶性の制御を目的とした。4-アミノ桂皮酸由来のポリアミドは非常に高い熱力学物性を示したが、特定の有機溶媒にしか溶けない性質があり、取り扱いに問題があった。本研究ではポリアミドの分子構造に着目し、水溶性の付与、並びに不溶化を行う条件を見出した。これにより、ポリアミドの取り扱いの問題を解決するだけでなく、物性の向上と材料の応用範囲を拡大することが可能となった。
■採択にあたって一言
このような賞を頂き大変光栄に思います。本研究の遂行にあたり、厳格なご指導を頂きました金子達雄教授、桶葭興資講師、高田健司特任助教、Amit Kumar特任助教には厚く御礼申し上げます。また多くのご助言を頂きました研究室のメンバーおよび共同研究者の方々に深く感謝いたします。
令和元年10月23日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/10/23-2.html学生の野田さんが15th IUPAC International Conference on Novel Materials and their SynthesisにてExcellent Poster Prizeを受賞
学生の野田 拓海さん (博士後期課程1年、環境・エネルギー領域、金子研究室) が15th IUPAC (International Union of Pure and Applied Chemistry) International Conference on Novel Materials and their Synthesisにて Excellent Poster Prize を受賞しました。
Novel Materials and their Synthesis (NMS-XV) では、材料科学を基盤とした研究を展開する研究者による学術交流と、更なる研究の活性化を目的として毎年、国際学会を開催しています。有機、無機を問わず、多岐にわたる材料開発研究を一つの学会にまとめることで他の研究分野を融合し、新規材料の研究・開発を展開することを目的として、各分野の研究者の講演および、ポスター発表や交流会が行われます。このうち、ポスターセッションでは、特に優れた発表を行った研究者へExcellent Poster Prizeが授与されます。
■受賞年月日
令和元年9月10日
■発表者名
Takumi Noda、Kenji Takada、Amit Kumar、Tatsuo Kaneko
■発表題目
Synthesis of Biopolyamides from 4-Aminocinnamoyl Photodimers with Different Bending Angles
■研究概要
高分子材料の物性は主鎖構造中の屈曲構造に大きく影響を受けます。本研究では微生物産生物質である4-アミノ桂皮酸から三種の屈曲角が異なる二量体を合成し、これらを用いたポリアミドの物性評価を行いました。その結果、最も直線状に近い二量体から合成したポリアミドが優れた耐熱性を有することを明らかにしました。
■受賞にあたっての一言
この度、15th IUPAC International Conference on Novel Materials and their Synthesisにおきまして、Award Letter to Excellent Poster Prizeをいただけたことを大変光栄に思います。本研究を進めるにあたり熱心にご指導をいただきました、金子達雄教授、桶葭興資講師、高田健司特任助教、Amit Kumar特任助教にこの場をお借りして心より御礼申し上げます。さらに、多くのご助言をいただきました研究室のメンバーおよびスタッフの方々に深く感謝いたします。
令和元年10月23日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/10/23-1.html水田教授らが太陽誘電社とグラフェン超高感度においセンサの共同開発を発表

環境・エネルギー領域の水田 博教授らの研究グループは、 太陽誘電株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:登坂正一、以下太陽誘電)と、グラフェンを用いた超高感度においセンサの共同開発を発表しました。
<発表の概要>
水田教授らの研究グループは、原子層材料グラフェンを用いた独自のNEMS(Nano-Electro-Mechanical Systems: ナノ電子機械システム)技術を用いて、グラフェン表面に物理吸着した単一CO2ガス分子によるグラフェンの微小な電気抵抗変化を、室温で検出時間<1分で高速検出する抵抗検出方式の単分子レベル気相センサの原理検証に成功しています。この抵抗検出方式グラフェンセンサはグラフェンとガス分子間の化学反応を用いておらず、吸着を加速する目的で印加している基板電界を切れば吸着分子は自然に脱離します。つまりセンサのリフレッシュ動作は必要なく、それゆえ素子のライフタイムを飛躍的に長くできます。最近では、この基盤技術を応用展開し、室温大気圧雰囲気下で濃度~500 pptの極薄アンモニアガスに対して、検出時間<10秒で高速検出することにも成功しています。また、グラフェンRF振動子を用いた質量検出方式グラフェンセンサの基盤技術も開発済みです。現在のQCM(Quartz Crystal Microbalance:水晶振動子マイクロバランス)センサの質量検出限界が数ピコグラム(10-12 g)レベルであるのに対して、本研究では、濃度~数ppbのH2/Arガス中で、グラフェン振動子表面に吸着した分子による質量の増加を、室温で100ゼプトグラム(1zg = 10-21 g)レベルで検出することに成功しています。これは、従来のQCMセンサと比較して約7桁の質量感度向上にあたります。
一方、太陽誘電は、これまでQCMを用いたにおいセンサの開発を行ってきました。開発中のセンサシステムは、①QCMセンサアレイモジュール、②センサコントロールユニット、③クラウド処理の3つの構成要素からなっており、①QCMセンサモジュールは、水晶振動子、水晶発振回路、周波数検出回路、流路、ポンプ、BLE(無線)等から構成されています。②センサコントロールユニットは、①QCMセンサモジュールと同時複数(最大32台)接続し、センサデータを取得するとともに、そのデータをクラウドへアップするゲートウェイ機能を有しています。③クラウド処理は、②センサコントロールユニットを介してアップされたセンサデータをニューラルネットワークの機械学習で処理し、においの種類や危険予知、故障予測など人にとって意味のある結果を出力します。しかし、①のQCMセンサの感度は人の嗅覚感度にも達しておらずppm程度の濃度が検出限界であることが課題となっています。
本共同開発においては、両グループの相補的な世界的卓越技術を融合させ(図1参照)、犬や線虫の嗅覚能力に迫るpptレベルの超高感度(図2参照)を可能とするマルチセンサアレイ方式パターン分析超低濃度・超微小量においセンシング技術を開発します。これは太陽誘電の高感度化ロードマップ(図3参照)において、最高感度フェーズの技術として位置づけられています。
図1 太陽誘電株式会社と水田教授グループの共同開発チーム概念図
図2 匂いセンサの応用分野と既存センサの性能および共同開発する超高感度グラフェンセンサのターゲット
図3 太陽誘電株式会社の高感度化ロードマップにおける本共同開発の位置付け
図4 共同開発チームの主メンバー:
左から水田博教授、太陽誘電株式会社開発研究所・機能デバイス開発部の服部将志課長、下舞賢一次長
<今後の展開>
生体・環境などのにおいをシングルppb~pptレベルで識別するグラフェンセンサアレイを室温・高速で動作させ、真のe-Nose技術の実現を目指します。また、これを、①皮膚ガス検知によって未病検出や精神的ストレスモニタを可能とする高機能ヘルスチェックシステムや、②シックハウス症候群の原因となっているVOC(揮発性有機化合物)など生活環境汚染モニタリングシステム開発に発展させ、新たな産業・市場開拓に挑んでまいります。
図5 超高感度グラフェンにおいセンサシステムによる応用展開例
本共同開発事業は、10月23日開催の、粉体粉末冶金協会2019年度秋季大会(第124回講演大会)講演特集『スマートソサイエティを支える高機能電子部品材料』において発表予定です。
*参考:粉体粉末冶金協会2019年度秋季大会(第124回講演大会)ホームページ
令和元年10月23日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2019/10/23-2.html学生のYAOさんが第68回高分子討論会において優秀ポスター賞を受賞
学生のYAO, Yuzeさん(博士前期課程2年・物質化学領域・長尾研究室)が第68回高分子討論会において優秀ポスター賞を受賞しました。
高分子討論会は、高分子科学に携わる研究者・技術者が研究成果の発表を行い、発表内容に関し、参加者と充実した討論およびコミュニケーションができる場を提供することを方針とし、開催されます。今回、第68回高分子討論会は、9月25日~27日にかけて、福井県福井市で開催されました。
■受賞年月日
令和元年9月27日
■研究題目、論文タイトル等
高プロトン伝導性半脂環式アルキルスルホン化ポリイミド薄膜におけるリオトロピック液晶性と組織構造
■研究者、著者
Yuze Yao, Hayato Watanabe, Mitsuo Hara, Shusaku Nagano, Yuki Nagao
■受賞対象となった研究の内容
固体高分子形燃料電池は、電気化学反応によって燃料の化学エネルギーから電気を取り出す電池です。この電池の高性能化のためには、燃料電池反応が起こる触媒層において、プロトンを円滑に輸送するアイオノマーと呼ばれる高プロトン伝導性高分子が必要です。本研究では、新規に合成されたスルホン化ポリイミド薄膜が、これまでの知見を超えて、10-1 S cm-1オーダーの高プロトン伝導率を示しただけでなく、その高プロトン伝導性が高分子の組織構造に由来することを見出しました。
■受賞にあたっての一言
このような名誉ある賞をいただくことができ、大変光栄に思います。本研究において熱心なご指導をいただきました長尾准教授と名古屋大学の永野修作先生をはじめ、多くのご助言をいただきました研究室の皆様にこの場をお借りして心より御礼を申し上げます。
令和元年10月18日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/10/18-1.htmlエクセレントコアシンポジウムの開催について
標題について、エクセレントコア「天然マテリアル」研究拠点シンポジウム(第11回サクラン研究会 年次大会)を下記のとおり開催しますので、ご案内いたします。
本シンポジウムは、天然マテリアル、特に本学にて発見されたサクランに関する研究のさらなる発展を目指し、幅広い分野の研究者との相互交流・意見交換を行うために本学のエクセレントコア「高性能天然由来マテリアル開発拠点」及びサクラン研究会が開催するものです。
参加は無料となっており、事前の参加申込み等も必要ありませんので、奮ってご参加下さい。
開催日時 | 令和元年10月25日(金) 10:00~17:50 |
会 場 | マテリアルサイエンス系 小ホール |
プログラム | 司会 金子 達雄 北陸先端科学技術大学院大学 教授(環境・エネルギー領域)
座長 三俣 哲 新潟大学 研究教授
座長 岡島 麻衣子
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物質化学領域の松見教授らの論文がJournal of Applied Polymer Science誌の表紙に採択
物質化学領域の松見 紀佳教授、学生のGUPTA, Surabhiさん(博士後期課程3年、物質化学領域、松見研究室)らの論文がJournal of Applied Polymer Science誌の表紙に採択されました。なお、本研究成果はNEDO/TherMAT(未利用熱エネルギー革新的活用技術研究組合)の支援のもと、トヨタ自動車株式会社と行われた共同研究によるものです。
■掲載誌
Journal of Applied Polymer Science
■著者
Surabhi Gupta, Tomoharu Kataoka, Masao Watanabe, Mamoru Ishikiriyama, Noriyoshi Matsumi
■論文タイトル
Fine‐tuning of phase behavior of oxazoline copolymer-based organic-inorganic hybrids as solid‐supported sol-gel materials
■論文概要
LCST(下限臨界溶液温度)現象はドラッグデリバリーシステムをはじめ生医学的な応用を中心に多年にわたり活発に研究されているが、本コンセプトを固体状態の材料に拡充することにより感温性を有するスマートマテリアルの創出につながる可能性がある。LCSTを示すポリオキサゾリン誘導体の存在下でアルコキシシランのゾル―ゲル縮合を行い種々の有機・無機ハイブリッド材料を作製したところ、示差走査熱量分析により得られた各材料は熱的相転移を示すことが分かった。また、材料中におけるポリオキサゾリン含有量の相転移温度への依存性を示す相図は、水溶液中におけるポリオキサゾリン濃度の影響を示す相図と類似し、同様の現象が固体状態で発現していることが示唆された。
論文詳細:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/app.48163
令和元年8月8日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2019/08/08-1.html学生のCHIEWさんが10th International Conference on Materials for Advanced Technologies (ICMAT)において最優秀ポスター賞を受賞
学生のCHIEW, Yi Lingさん (博士後期課程2年、応用物理学領域、大島研究室)が, シンガポールで開催された国際会議 10th International Conference on Materials for Advanced Technologies (ICMAT)(参加者約3,000人)において最優秀ポスター賞を受賞しました。
本成果は小矢野研究室(環境・エネルギー領域)との共同研究によるものです。
■受賞年月日
令和元年6月28日
■論文タイトル
Unravelling Planar Distribution of Intercalated Fe Atoms in TiS2 Layered Structure Using Transmission Electron Diffraction
■著者
Y. CHIEW, S. ABE, M. MIYATA, M. KOYANO, Y. OSHIMA
■論文概要
The discovery of new functions by intercalating guest atoms into host layered materials have attracted attention due to the wide possibilities of applications achievable. These intercalated 2-dimensional materials are known to form complex superlattices, which are difficult to analyze. For example, the material in this study, FexTiS2, has been reported to form 2a×2a or √3a×√3a superlattices for x = 1/4 or 1/3, respectively (a is the lattice constant of the TiS2 layer) where the Fe atoms occupy octahedral sites. However, in our study, a new, larger superlattice is proposed for FexTiS2 (grown with nominal content x = 0.33), based on the transmission electron diffraction (TED) pattern. TED is a powerful method that can be used to clarify two-dimensional atomic structures such as the Si (111) 7×7 reconstruction. Using the Patterson map constructed from TED pattern, the superlattice is observed to have P3 symmetry with unit lengths of √43 a× √43 a, rotated at an angle of 7.5888°. Further analysis of the TED pattern and its Patterson map also allowed the determination of the planar distribution of Fe atoms. Nine Fe atoms are found to be present in the unit cell and the Fe atoms occupy not only octahedral sites, as reported previously, but in tetrahedral sites as well.
■受賞にあたっての一言
It is a great honor to receive this award from the conference. I am extremely grateful to Prof. Yoshifumi Oshima, Prof. Mikio Koyano and Assistant Prof. Masanobu Miyata for the constant guidance. I would also like to thank the staff of Nanotechnology Platform in JAIST for their support with my sample preparation and characterization. And last by not least, I would like to thank all my lab members and friends for always being there for me.
令和元年7月3日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/07/03-1.html生命機能工学領域の藤本研究室の論文がWiley社刊行Chemistry an Asian Journal誌の表紙に採択
生命機能工学領域の藤本 健造教授、中村 重孝助教らの論文がWiley社刊行Chemistry an Asian Journal誌の表紙に採択されました。
■掲載誌
Chemistry an Asian Journal (IF=3.692) volume 14, Issue 11, 2019
■著者
Kenzo Fujimoto(教授)、Hung Yang-Chun(2017.3修了)、Shigetaka Nakamura(助教)
■論文タイトル
Strong Inhibitory Effects of Antisense Probes on Gene Expression through Ultrafast RNA Photocrosslinking
■論文概要
今回藤本研究室のグループは、乳癌由来の培養細胞であるHeLa細胞を用い、モデル系である標的遺伝子の発現を、超高速光架橋型人工核酸(CNVD)を組み込んだDNAプローブを用いることによりほぼ完全に抑制することに成功しました。光照射の場所やタイミングにより遺伝子発現を制御することができるため、疾患部位のみに薬効を発揮させることができます。また、光照射エネルギーにより遺伝子発現量を制御することができるため、細胞内遺伝子発現を最適な量に調節することが可能となりました。これにより従来は困難であった発現量の調節も可能となります。
今後、遺伝子の異常発現を伴う細胞の癌化に対し、有用な治療法となると期待できます。また、超高速光架橋核酸(CNVD)は日華化学株式会社より販売されており、本研究成果の普及に大きく寄与することが期待されます。
論文詳細:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/asia.201801917
平成31年6月11日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2019/06/11-2.html「光で細胞内遺伝子発現を制御することに成功」-核酸医薬への応用に期待-

「光で細胞内遺伝子発現を制御することに成功」
-核酸医薬への応用に期待-
ポイント
- 超高速光架橋型人工核酸(CNVD)を用いることで遺伝発現を制御可能
- 悪性遺伝子の発現抑制にも応用可能
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)(学長・浅野哲夫、石川県能美市)の先端科学技術研究科生命機能工学領域の藤本健造教授は、超高速光架橋型人工核酸(CNVD)を用いることにより細胞内の標的遺伝子の発現を制御することに成功した。
遺伝子の過剰発現*1は細胞の異常増殖などを引き起こし、細胞の癌化と深く関係している。核酸医薬*2は標的遺伝子に直接作用し、発現量を抑制することができるため、癌の治療薬として注目されているとともに、高い選択性を有するため副作用の低減も期待できる。しかし、これまで様々な人工核酸を用い、遺伝子の過剰発現を抑制する試みが行われてきたが、いまだ完全に抑制することはできていない。 今回藤本研究室のグループは、乳癌由来の培養細胞であるHeLa細胞を用い、モデル系である標的遺伝子の発現を、超高速光架橋型人工核酸*3(CNVD)を組み込んだDNAプローブ*4を用いることによりほぼ完全に抑制することに成功した。光照射の場所やタイミングにより遺伝子発現を制御することができるため、疾患部位のみに薬効を発揮させることができる。また、光照射エネルギーにより遺伝子発現量を制御することができるため、細胞内遺伝子発現を最適な量に調節することが可能となった。これにより従来は困難であった発現量の調節も可能となる。 今後、遺伝子の異常発現を伴う細胞の癌化に対し、有用な治療法となると期待できる。また、超高速光架橋核酸(CNVD)は日華化学株式会社より販売されており、本研究成果の普及に大きく寄与することが期待される。 本成果はWiley誌Chemistry-an Asian Journal(インパクトファクター 3.69)に表紙掲載論文として6月1日に公開される。 |
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細胞内での様子を表したイメージ図、光照射により超高速光架橋型人工核酸を含むDNAがターゲットmRNAに光架橋する様子 |
図1.光照射による細胞内遺伝子発現の光制御しているイメージ図 光応答性人工核酸を組み込んだDNAプローブを細胞内に導入し、光照射により細胞内遺伝子発現を抑制することに成功している。特に照射エネルギーを調節(リモコン)することにより発現量を制御することができ、リモートでも遺伝子発現量の調節に成功した。 |
図2. 光架橋型人工核酸を組み込んだDNAプローブによる遺伝子発現の抑制
光架橋型人工核酸を組み込んだDNAプローブを細胞内に導入し、光照射を行うと、標的のメッセンジャーRNA(mRNA)と光架橋する。それにより翻訳を阻害するため、遺伝子発現を抑制することが可能となる。
図3. 超高速光架橋型人工核酸(CNVシリーズ)
超高速光架橋型人工核酸(CNVシリーズ)は数秒の光照射でDNAやRNA間をつなげることができる。世界最高速を誇るCNVシリーズは藤本研究室オリジナルな分子であり、日華化学株式会社より販売が開始されている。
<今後の展開>
細胞の癌化の多くは遺伝子が傷つき、遺伝子の発現パターンが変化したことを原因とする。今回、光照射による発現量の制御は、遺伝子の過剰発現を伴う細胞の癌化に対し、その発現量を適切な範囲内に調節できる可能性を有しており、近年注目されている核酸医薬としての展開が期待される。
<用語解説>
*1 遺伝子の過剰発現
DNAにコードされた多くの情報はRNAへと転写された後、たんぱく質へ翻訳される。通常、この一連の流れは精密に制御されているが、何らかの原因でストッパーが外れたかのようにこのサイクルが回り続けることがある。これを遺伝子の過剰発現と呼び、細胞の癌化の一つの原因でもある。
*2 核酸医薬
医薬品の一つの種類であり、DNAやRNAなどを直接医薬品として用いる薬剤の総称。核酸類の高い配列認識能を利用し、標的とする分子のみに作用する分子標的薬の一種。これまで主流とされてきた抗体医薬とは異なり、副作用の低減が期待できる。近年、新たな医薬品として注目されており、すでに市販されているものもいくつかある。
*3 超高速光架橋型人工核酸
DNAやRNAなどの核酸同士を連結することができる人工核酸であり、有機化学的に合成される。特に、藤本研究室が報告しているCNVシリーズは数秒の光照射により反応する世界最高速の光架橋型人工核酸である。
*4 DNAプローブ
短鎖の合成DNAであり、今回の実験ではGFPのmRNAのアンチセンス核酸として機能する。配列を自由に設計することができるため悪性遺伝子に対し、設計することでその遺伝子発現を抑制することができる。
<論文>
掲載誌 | Chemistry an Asian Journal |
論文題目 | Strong Inhibitory effects of antisense probes on gene expression through ultrafast RNA photo-crosslinking |
著者 | Kenzo Fujimoto, Hung Yang-Chun, Shigetaka Nakamura |
DOI | 10.1002/asia.201801917 |
令和元年6月1日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2019/06/01-1.html応用物理学領域の富取教授らの研究成果が国際学術誌Advanced Materials Interfaces 誌のInside Back Coverに採択

応用物理学領域の富取 正彦教授、高村 由起子准教授、アントワーヌ・フロランス講師らの研究成果が国際学術誌Advanced Materials Interfaces に掲載され、フロランス講師による図がInside Back Cover(裏表紙内面)に採択されました。
この論文は、本学博士後期課程の修了生・野上真さんが実施した「副テーマ研究」が基になりました。副テーマ研究は本学が創設以来行ってきた制度です。学生が所属する主研究室を越えて他研究室で活動し、経験や研究の枠を広げるとともに、科学技術の融合を図ろうというものです。この成果はその良い一例と言えるでしょう。
■掲載誌
Advanced Materials Interfaces
■著者
Makoto Nogami, Antoine Fleurence, Yukiko Yamada‐Takamura, Masahiko Tomitori
■論文タイトル
Nanomechanical Properties of Epitaxial Silicene Revealed by Noncontact Atomic Force Microscopy
■論文概要
本研究では、原子レベルの分解能を持つ非接触原子間力顕微鏡(nc-AFM)を用いて、2次元材料として注目を集めているシリセン(シリコンの同素体)のナノスケールでの力学特性の解明に挑みました。nc-AFMが持つ力学的散逸エネルギーの測定能力も活用し、エピタキシャル成長したシリセンが示す特異な柔軟性・原子の変位挙動、周期的縞状構造の歪み分布に関する新たな知見を得ました。この成果は、ナノスケールの新奇デバイス作製の基盤となることが期待されます。
論文詳細:https://doi.org/10.1002/admi.201801278
Inside Back Cover詳細: https://doi.org/10.1002/admi.201970014
平成31年2月1日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2019/02/01-3.html