研究活動の検索
研究概要(研究室ガイド)やプレスリリース・受賞・イベント情報など、マテリアルサイエンスの研究室により公開された情報の中から、興味のある情報をタグや検索機能を使って探すことができます。学生の鈴木さんがeMEDX-24においてOutstanding Student Poster Awardを受賞
学生の鈴木超さん(博士後期課程1年、物質化学フロンティア研究領域、松村研究室)が、International Symposium on Exponential Biomedical DX 2024(eMEDX-24)においてOutstanding Student Poster Awardを受賞しました。
eMEDX-24は令和6年12月19日~20日にかけて石川県にて開催されたバイオマテリアルとDXの融合に関する国際会議です。同会議では、ウェルビーイングの実現に貢献することに重点を置き、高分子やナノマテリアルなどの材料とコンピューターサイエンスの融合による医療材料研究に関する最新の研究成果について議論が行われました。
※参考:eMEDX-24
■受賞年月日
令和6年12月20日
■研究題目、論文タイトル等
Synthesis and Evaluation of Donor-Acceptor Conjugated Polymers for Thermo-responsive Protein DDS
■研究者、著者
鈴木超、松村和明
■受賞対象となった研究の内容
温度応答性の高分子を用いたドラッグデリバリーシステム(DDS)のための生体内での発熱源として、近赤外光を吸収して発熱するドナーアクセプター(DA)高分子の合成を行いました。このDAポリマーをナノ粒子化することに成功し、808nmの近赤外光を照射することで速やかな発熱を確認しました。今後はこのポリマーナノ粒子と温度応答性高分子を組み合わせることで、近赤外光に応答した薬物放出可能なDDSの創出に取り組んでいきます。
■受賞にあたって一言
今回、Outstanding Student Poster Awardを受賞することができ、大変光栄です。国内外の研究者、学生の方々から様々な質問をいただき、とても刺激的な機会となりました。これからもより一層研究に励みたいと思います。
令和7年1月31日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2025/01/31-1.htmlJSTのさくらサイエンスプログラムを実施
ナノマテリアル・デバイス研究領域の安東秀准教授のマレーシアとの交流計画が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「国際青少年サイエンス交流事業 さくらサイエンスプログラム」に採択されたことを受け、1月9日~1月18日の日程でマレーシア国民大学(UKM)及びマレーシアマラッカ技術大学(UTeM)並びにマレーシアプトラ大学(UPM)から13名の教員・研究者・大学院生を本学に受け入れました。
「国際青少年サイエンス交流事業 さくらサイエンスプログラム」は、産学官の緊密な連携により、諸外国・地域の青少年を我が国に招へいし、我が国の青少年との科学技術分野の交流を行う事業です。これを通して、
①科学技術イノベーションに貢献しうる優秀な人材の養成・確保
②国際的頭脳循環の促進
③日本と諸外国・地域の教育研究機関間の継続的連携・協力・交流
④科学技術外交にも資する日本と諸外国・地域との友好関係の強化
に貢献し、ひいては、日本及び世界の科学技術・イノベーションの発展に寄与することを目的とします。
参考:https://ssp.jst.go.jp/outline/detail/
本学はアジア諸国の大学・研究機関との学術的交流を強く推進しており、将来的に優秀な学生を受け入れるためにマレーシアにおける大学・研究機関においても交流を進めています。
本交流の趣旨は昨年実施された環境・エネルギー分野に続いてナノマテリアル・デバイス・計測分野にて交流を実施し、本学のマレーシアにおける学術的交流活動をより広く促進する効果を狙った計画となりました。また、今回、本学での学位取得者であるAmbri教授(UKM)とAsyadi教授(UTeM)が実施担当者として来日し、本学と各大学の交流基盤を再構築することができました。プログラム期間中には、本学教員による研究指導等を実施し、最終日には成果報告会が行われました。また、金沢のひがし茶屋街での金箔体験や、ゆのくにの森での蒔絵体験を通して日本的な文化や美にも触れ、さらに、中谷宇吉郎雪の科学館、東京の日本科学未来館を訪問して日本の多様な先端科学技術を紹介しました。
本交流プログラムはこれらの経験を通して招聘者の将来の日本への留学を促し、本学が招聘者の母国やアジアの科学技術の進歩や発展に貢献することを目指しています。
■実施期間
令和7年1月9日~令和7年1月18日
■研究テーマ
ナノマテリアル・デバイス・計測に関する技術交流
■本交流について一言
本計画をサポートいただきましたJSTに御礼申し上げます。また、本学受入教員の村田教授、赤堀准教授、高村由起子教授、廣瀬講師、大島教授、松見教授、上田准教授、篠原准教授、長尾教授に御礼申し上げます。また、降雪の中プログラム実施をサポートして下さった長尾教授、青木助教をはじめとする10名以上の教職員や学生の皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。引き続きマレーシアとの交流の発展にお力添えをお願い致します。

歓迎ミーティング

初雪体験

金沢で金箔貼体験

ゆのくにの森

研究実施風景

成果報告会、終了式
令和7年1月24日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2025/01/30-1.html文部科学省マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)第3回公開講座「原子間力顕微鏡の原理と応用」
| 日 時 | 令和7年3月25日(火)13:00~17:00 |
| 場 所 | JAISTナノマテリアルテクノロジーセンター 2F会議室 マテリアルサイエンス系研究棟Ⅳ 4F(M4-45) |
| 受講料 | 5,200 円(税込) |
| 定 員 | 5名(先着順、定員になり次第締め切らせていただきます) |
| 申込み | 以下の情報を記入し、マテリアル先端リサーチインフラ事務局(arim@ml.jaist.ac.jp)までメールでお送りください。 • 氏名(ふりがな) • 勤務先・職名 • 受講の目的 • 本講座に期待すること • 書類送付先 • 電話番号 • メールアドレス 下記URLからもお申し込みいただけます。 URL: https://forms.gle/AbzSsQmPKp4nLPXx5 |
| テーマ | 原子間力顕微鏡の原理と応用 |
| 講 師 | 安 東秀 ナノマテリアル・デバイス研究領域 准教授 伊藤 暢晃 ナノマテリアルテクノロジーセンター 技術専門職員 |
| 概 要 | 近年ではブラックボックスとなってしまったAFM装置の原理を基礎から学びます。 そのうえで、JAISTのAFM設備を用いて標準的な観察と応用観察の実習を行います。 |
物質化学フロンティア研究領域の都教授らの論文がSmall Science誌の表紙に採択
物質化学フロンティア研究領域の都 英次郎教授らの「がんを欺くためのがん細胞の顔をしたナノ粒子の開発に成功」に係る論文が、生物・化学系のトップジャーナルSmall Science誌の表紙に採択されました。なお、本研究は、文部科学省科研費 基盤研究(A)(23H00551)、文部科学省科研費 挑戦的研究(開拓)(22K18440)、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究成果最適展開支援プログラム (A-STEP)(JPMJTR22U1)、公益財団法人発酵研究所、公益財団法人上原記念生命科学財団、ならびに本学超越バイオメディカルDX研究拠点、本学生体機能・感覚研究センターの支援のもと行われたものです。
■掲載誌
Small Science, Vol. 4, No. 10
掲載日:2024年10月6日
■著者
Nina Sang, Yun Qi, Shun Nishimura, Eijiro Miyako*
■論文タイトル
Biomimetic Functional Nanocomplexes for Photothermal Cancer Chemoimmunotheranostics
■論文概要
本研究では、カーボンナノホーン表面にがん細胞成分と抗がん剤を被覆したナノ粒子の作製に成功しました。得られたナノ粒子は、ナノ粒子特有のEPR効果のみならず、がん細胞成分に由来する血中滞留性、腫瘍標的能によって、大腸がんを移植したマウス体内の腫瘍内に効果的に集積し、がん細胞成分に由来する免疫賦活化効果と抗がん剤に由来する薬効に加え、生体透過性の高い近赤外レーザー光により、がん患部の可視化と光熱変換による多次元的な治療が可能であることを実証しました。さらに、マウスを用いた生体適合性試験などを行い、いずれの検査からもナノ粒子が生体に与える影響は極めて少ないことがわかりました。当該ナノ粒子と近赤外レーザー光を組み合わせた新たながん診断・治療技術の創出が期待されます。
表紙詳細:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/smsc.202470043
論文詳細:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/smsc.202400324
プレスリリース:https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2024/08/22-1.html
令和6年10月11日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2024/10/11-1.html能美市の中学生の皆さんが来学
8月26日(月)、能美市の中学2年生20名の皆さんが施設見学のため来学しました。
中学生の皆さんは、能美市と沖縄県恩納(おんな)村との教育交流パートナー事業に基づき、9月に沖縄科学技術大学院大学(OIST)を訪問されます。その前に地元にある本学(JAIST)について知り、その後にOISTを見学することで両大学の違いや特徴を認識し、結果としてより学習効果が高まることを目的として、JAISTに見学に来られました。
貴重図書室の『解体新書』(杉田玄白著)や情報社会基盤研究センターの大規模並列計算機「KAGAYAKI」、ナノマテリアルテクノロジーセンターを見学した後、ナノマテリアル・デバイス研究領域のホ アン ヴァン准教授の研究室を訪問しました。ホ准教授と研究室の学生がソフトロボットの実演を行い、中学生の皆さんは科学技術を楽しく学ぶことができたようです。

貴重図書室の見学

大規模並列計算機KAGAYAKIの見学

ナノマテリアルテクノロジーセンターの見学

ホ研究室にてソフトロボットの実演
令和6年9月4日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2024/09/04-1.html物質化学フロンティア研究領域の都准教授らの論文がAdvanced Functional Materials誌の表紙に採択
物質化学フロンティア研究領域の都 英次郎准教授らの「液体金属ナノ粒子を活用するがん光免疫療法の開発に成功」に係る論文が、ドイツの生物・化学系トップジャーナルAdvanced Functional Materials誌の表紙に採択されました。
なお、本研究は、科研費基盤研究(A)(23H00551)、科研費挑戦的研究(開拓)(22K18440)、科学技術振興機構(JST)研究成果最適展開支援プログラム (A-STEP)(JPMJTR22U1)、公益財団法人発酵研究所、公益財団法人上原記念生命科学財団、ならびに本学超越バイオメディカルDX研究拠点、本学生体機能・感覚研究センターの支援のもと行われたものです。
■掲載誌
Advanced Functional Materials, Vol. 34, No. 31
掲載日:2024年8月1日
■著者
Yun Qi, Mikako Miyahara, Seigo Iwata, Eijiro Miyako*
■論文タイトル
Light-Activatable Liquid Metal Immunostimulants for Cancer Nanotheranostics
■論文概要
ガリウム・インジウム(Ga/In)合金からなる室温で液体の金属(液体金属)は、高い生体適合性と優れた物理化学的特性を有することが知られており、とりわけナノ粒子化した液体金属をバイオメディカル分野に応用する研究に大きな注目が集まっています。本研究では、液体金属ナノ粒子を活用した新しいがん光免疫療法の開発に取り組みました。より具体的には、免疫賦活化作用のある物質を液体金属に組み合わせ、がん患部に選択的に送り込ませることで、免疫による高い抗腫瘍作用を発現させることに成功しました。また、本研究では、生体透過性の高い近赤外光を用いることで、患部の可視化や光熱変換を利用した、新たながんの診断や治療法を提案しています。
表紙詳細:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adfm.202470176
論文詳細:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adfm.202305886
プレスリリース:https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2023/08/04-1.html
令和6年8月9日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2024/08/09-1.html統合失調症の認知機能障害を回復する新薬候補 -脳移行性の皮下投与型ペプチドナノ製剤を開発-
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| 国立大学法人 国立大学法人広島大学 国立大学法人大阪大学 国立大学法人筑波大学 一丸ファルコス株式会社 |
統合失調症の認知機能障害を回復する新薬候補
-脳移行性の皮下投与型ペプチドナノ製剤を開発-
【ポイント】
- 統合失調症の発症に関係する神経ペプチド受容体VIPR2に対する選択的な阻害ペプチドKS-133と脳移行性のLRP1結合ペプチドKS-487を同時に搭載するナノ粒子を創製し、 皮下投与型のペプチド製剤として開発
- 本ペプチド製剤の皮下投与は、VIPR2の過剰な活性化によって引き起こされた動物モデルの認知機能の低下を正常レベルまで回復可能
- 本ペプチド製剤は、既存薬とは全く異なるメカニズムをもつため、統合失調症の新しい治療法の開発につながることが期待
| 北陸先端科学技術大学院大学(学長・寺野稔、石川県能美市)物質化学フロンティア研究領域の都英次郎准教授、広島大学(学長・越智光夫、広島県広島市)大学院医系科学研究科の吾郷由希夫教授、大阪大学(総長・西尾章治郎、大阪府吹田市)大学院薬学研究科の中川晋作教授、筑波大学(学長・永田恭介、茨城県つくば市)医学医療系の広川貴次教授、一丸ファルコス株式会社(社長・安藤芳彦、岐阜県本巣市)の坂元孝太郎開発2課長らの研究グループは、統合失調症の認知機能障害を回復する新薬になり得る脳移行性の皮下投与型ペプチドナノ製剤の開発に成功した(図1)。 |
図1. 本研究の概念図
統合失調症は、幻覚や妄想などの陽性症状、意欲の低下などの陰性症状、そして注意・集中力の低下や記憶力・判断力の低下といった認知機能障害などを特徴とする精神疾患で、人口の約1%に発症し、その罹患者は日本では約80万人、全世界では2000万人以上いると言われている。既存薬は、神経伝達物質の調節に関わるメカニズムを有するもののみであり、その治療効果は限定的であり、特に認知機能障害に対する効果が乏しい。近年、神経ペプチド受容体VIPR2の過剰な活性化が統合失調症の発症に関与することが臨床研究および非臨床研究で明らかとなり、新たなメカニズムの統合失調症治療薬につながることが期待されている。本研究グループは、これまでにVIPR2を選択的に阻害するペプチドKS-133を見出していたものの(FrontPharmacol 2021,12:751587)、脳への移行性が低いことが課題であった。
本研究では、KS-133を脳に送り届けるためのナノ製剤化を検討した。血液脳関門に発現するLDL受容体関連タンパク質のLRP1は、物質を血中から脳組織に移行させる働きがある。本研究グループは、これまでにLRP1に結合するペプチドKS-487を見出していた(Biochem Biophys Rep 2022,32:101367)。そこで、1.LRP1とKS-487の複合体の構造解析を分子動力学シミュレーションで実施、2.その構造を元にKS-487を表面に提示するナノ粒子をデザイン、3.バイオイメージング試験で皮下投与されたKS-487提示ナノ粒子が脳に移行することを確認、4.KS-487提示ナノ粒子にKS-133を内包させたペプチド製剤を調製し、その効果を動物モデルで確認した。これらの結果、KS-133とKS-487を同時に搭載するナノ粒子が、KS-133を脳に効果的に移行させ、動物モデルの認知機能障害を健常レベルまで回復させることが分かった(図2)。

図2. 統合失調症モデルマウスでの認知機能を評価する試験。マウスは新しい環境や物体を積極的に探索する習性をもつ。マウスに二つの新しい物体AとBを探索させて、記憶させる。24時間後に既知物体であるBを新しい物体Cに置き換えて、マウスが物体Cをどれだけ探索するかを計測することで、マウスの物体認知、学習・記憶能力を解析する。物体AとCの総探索時間のうち、どれだけ物体Cを探索していたかを調べる識別指数を用いて評価する。数値が高いほど認知機能が高いことを意味する。統合失調症モデルマウスの識別指数は、VIPR2選択的阻害ペプチドKS-133を内包し、中枢移行性ペプチドKS-487を提示するナノ粒子の投与によって、正常マウスと同等レベルに回復する。
本研究成果は、アメリカ化学会発行の生物・化学系のトップジャーナル「JACS Au」(アメリカ化学会発行)のオンライン版に2024年6月20日に掲載された。なお、本研究は、文部科学省科研費 基盤研究(A)(23H00551)、基盤研究(B)(20H03392)、挑戦的研究(開拓)(22K18440)、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)(JPMJTR22U1)、AMED橋渡し研究プログラム(JP22ym0126809)、創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム(BINDS)(JP18am0101114、JP23ama121052、JP23ama121054)、公益財団法人発酵研究所、公益財団法人上原記念生命科学財団、ならびに北陸先端科学技術大学院大学超越バイオメディカルDX研究拠点、生体機能・感覚研究センター、広島大学トランスレーショナルリサーチセンターの支援などのもと行われたものである。
【今後の展開】
本ペプチド製剤は、VIPR2阻害という既存薬とは全く異なるメカニズムを有しており、アンメットメディカルニーズである統合失調症の認知機能障害を対象とした新薬になることが期待される。今後、細胞や動物モデルなどを用いた更なる検討、そしてヒトでの臨床試験によって、本ペプチド製剤の有効性と安全性を確認し、統合失調症の新しい治療薬として開発を進めていく。
【論文情報】
| 掲載誌 | JACS Au (アメリカ化学会誌) |
| 論文題目 | Cyclic Peptide KS-133 and KS-487 Multifunctionalized Nanoparticles Enable Efficient Brain Targeting for Treating Schizophrenia |
| 著者 | Kotaro Sakamoto*, Seigo Iwata, Zihao Jin, Lu Chen, Tatsunori Miyaoka, Mei Yamada, Kaiga Katahira, Rei Yokoyama, Ami Ono, Satoshi Asano, Kotaro Tanimoto, Rika Ishimura, Shinsaku Nakagawa, Takatsugu Hirokawa, Yukio Ago*, and Eijiro Miyako* |
| 掲載日 | 2024年6月20日 |
| DOI | https://doi.org/10.1021/jacsau.4c00311 |
令和6年6月27日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2024/06/27-1.html文部科学省マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)第2回公開講座
| 日 時 | 令和6年3月11日(月)10:00~17:00 |
| 場 所 | JAISTナノマテリアルテクノロジーセンター 2F会議室・電子顕微鏡棟 |
| 受講料 | 6,200 円(税込) |
| 定 員 | 5名ほど【先着順 定員に達し次第、締め切らせていただきます。】 |
| 申 込 | ①~⑦を明記の上、マテリアル先端リサーチインフラ事務局 arim@ml.jaist.ac.jp までお申し込み下さい。 ①氏名(ふりがな) ②勤務先・職名 ③受講の目的 ④本講座に期待すること ⑤書類送付先 ⑥電話番号 ⑦メールアドレス |
| テーマ | 超高分解能質量分析計によるMALDIイメージングの世界 |
| 講 師 | 山口 拓実 バイオ機能医工学研究領域・准教授 宮里 朗夫 ナノマテリアルテクノロジーセンター・技術専門職員 闞 凱 ナノマテリアルテクノロジーセンター・主任技術職員 |
| 概 要 | 近年、質量分析法を応用して物質の局在を可視化するMALDIイメージング技術が注目されています。MALDIイメージング法は、ターゲット物質が存在する場所を視覚的に捉えることができるため、生体組織における薬物動態から材料中に含まれる劣化物質等の探索に威力を発揮しています。 本講座では、最先端の超高分解能質量分析装置であるフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析計(scimaX)を使用し、生体組織や材料のMALDIイメージングをどのように行うか、サンプル調製から測定・解析までの実習を予定しています。 |
精密な高分子設計による能動的電子輸送が終始可能に -高分子が触手のように電子を授受-
精密な高分子設計による能動的電子輸送が終始可能に
-高分子が触手のように電子を授受-
ポイント
- 精密に合成された高分子が能動的に電子を輸送するナノシステムを設計
- 実際の葉緑体に倣った光エネルギー変換システムの構築が期待
| 北陸先端科学技術大学院大学(学長・寺野稔、石川県能美市)、サスティナブルイノベーション研究領域の、博士前期課程大学院生 萩原礼奈、桶葭興資准教授、物質化学フロンティア研究領域の西村俊准教授らは、「電子を輸送する」高分子-金属ナノ粒子の複合組織を設計した。ここでは、三元系のヘテロ高分子が触媒ナノ粒子表面に結合しており、能動的な電子輸送システムとして機能する。従来の研究では、電子伝達には2 nm以内で著しく効率的になることが分かっていたが、この距離を制御する能動的なシステムは無かった。本研究の高分子は電子の授受に伴って相転移を起こし、能動的に触媒粒子との距離を変化させる。このようなナノシステムは、可視光エネルギーによる水の分解や水素生成の触媒作用のみならず、電池など電気化学反応を伴う系や人工酵素の系に展開することで、様々なエネルギー変換システムに有用と期待される。 |
桶葭准教授らの研究グループはこれまでに、持続可能社会の実現に向けて人工光合成[用語解説1]の高分子によるシステム構築に挑戦してきた。実際の光合成を行う葉緑体が持つ電子伝達組織、および電子移動に関するマーカス理論[用語解説2]に学び、今回、2 nm以内の電子輸送を能動的に起こす系を高分子の精密な合成を通して構築した。まず、三元系のヘテロ高分子を精密に合成し、これが結合した触媒ナノ粒子を作製した(図)。この高分子は、相転移[用語解説3]を起こす部位、ナノ粒子と結合する部位、そして電子を授受する部位から構成される。ここで、高分子中のビオロゲン分子[用語解説4]が電子を得ると、触媒の白金ナノ粒子まで迅速に運び水素生成する仕組みである。プロセスとしては、I) 電子を得たビオロゲン分子近傍の高分子が収縮する。II) この高分子の一部はナノ粒子表面に固定されているため、電子を得たビオロゲンをナノ粒子表面へ触手のように引き寄せられる。III) ビオロゲンが電子をナノ粒子に渡した後、この高分子は伸長して元に戻る。他方、このナノ粒子は水素生成の触媒として働く。このI~IIIがサイクリックに進む。従来の研究では、拡散律速に依存した受動的な電子移動が介在してしまっていたが、今回のシステムでは、高分子がナノ粒子表面に固定されたことでその能動的な電子輸送が終始可能となった。2 nm以内での電子移動において、著しく高い有効性が認められることは、理論だけでなく実証実験でも報告されていたが、この距離を制御する能動系はこれまで無かった。今回、高分子が触手の様に電子を捉えて触媒が電子を食べるような、アクティブなナノシステムが提案された。

| 上図:三元系のヘテロ高分子Poly(NIPAAm-co-AAm-co-Viologen) (PNAV)。相転移を起こす部位N、ナノ粒子と結合する部位A、そして電子を授受する部位Vから構成される。 下図:高分子PNAVが結合した白金ナノ粒子。光捕集分子などから電子を得たPNAV (PNAV+)は収縮し白金ナノ粒子に近づき電子を渡す。その際、PNAV2+となると伸長してナノ粒子表面から離れる。この能動的な電子の授受を繰り返す。 |
本成果は、2023年12月13日(英国時間)に科学雑誌「Chemical Communications」誌(RSC社)のオンライン版で公開された。なお、本研究は、文部科学省科研費 挑戦的研究(萌芽)(JP21K18998)の支援のもと行われた。
【論文情報】
| 掲載誌 | Chemical Communications (The Royal Society of Chemistry) |
| 論文題目 | Precise design of copolymer-conjugated nanocatalysts for active electron transfer |
| 著者 | Reina Hagiwara, Shun Nishimura, Kosuke Okeyoshi |
| DOI | 10.1039/d3cc05242g |
| 掲載日 | 2023年12月13日付、オンライン版 |
【今後の展開】
高分子の相転移を用いた電子の能動輸送は、エネルギー変換系(光エネルギーから水素生成等)だけでなく、次世代バッテリーなど様々な先端材料にとって有用なナノシステムと期待される。
【用語解説】
令和5年12月13日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2023/12/14-1.htmlマテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)公開講座「質量分析法による試料分析の最前線」受講者募集
本学ナノマテリアルテクノロジーセンター主催で「質量分析法による試料分析の最前線」と題して公開講座を開催いたします。
ただいま受講者を募集しております。皆様のご参加をお待ちしております。
| 日 時 | 令和5年3月14日(火)10:00~17:00 |
| 場 所 | 北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター 2F会議室(下記フロアマップのC1-26) キャンパスマップ フロアマップ |
| 講 師 | 山口 拓実:マテリアルサイエンス系・准教授(バイオ機能医工学研究領域) 宮里 朗夫:ナノマテリアルテクノロジーセンター・技術専門職員 闞 凱:ナノマテリアルテクノロジーセンター・技術職員 |
| 内 容 | 質量分析法は、生物学から材料科学まで幅広い分野で利用されています。特徴の異なる様々な測定装置があり、対象試料にあった適切な機器や分析法を選択することが大切です。本講座では、JAISTの先端的な質量分析装置群で何ができるか、何がわかるかを紹介します。さらに高分子の分析を例として、サンプル調製法から質量スペクトルの測定・解析までの実習を予定しています。 |
| 定 員 | 5名程度(先着順) |
| 参加対象者 | 企業・他大学・高専等の研究者・技術者 |
| 受講料 | 6,200 円(税込) |
| 申込方法 | 受講希望の方は、 ①氏名(ふりがな) ②勤務先・職名 ③受講の目的 ④本講座に期待すること ⑤書類送付先 ⑥電話番号 ⑦メールアドレス を明記の上、E-mail (arim@ml.jaist.ac.jp)までお申し込みください。 |
| 申込締切 | 令和5年2月28日(火)【定員に達し次第締切】 |
| 問合せ・ 申込み先 |
国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学 マテリアル先端リサーチインフラ 研究補助員 橋本 TEL:0761-51-1449(直通) E-mail:arim@ml.jaist.ac.jp |
ナノテクノロジープラットフォーム公開講座「材料の構造解析のためのTEMの基礎と実習」参加者募集
本学ナノマテリアルテクノロジーセンター主催で「材料の構造解析のためのTEMの基礎と実習」と題して公開講座を開催いたします。
ただいま受講者を募集しております。皆様のご参加をお待ちしております。
| 日 時 | 令和4年3月3日(木)10:00~17:00 |
| 場 所 | 北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター 2F会議室(下記フロアマップのC1-26) キャンパスマップ フロアマップ |
| 講 師 | 大島 義文:マテリアルサイエンス系・教授(応用物理学領域) 麻生 浩平:マテリアルサイエンス系・助教(応用物理学領域) 東嶺 孝一:ナノマテリアルテクノロジーセンター・技術専門員 |
| 内 容 | ナノマテリアルテクノロジーセンターが中心となってすすめている文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業の企画として毎年1回公開講座を実施しています。令和3年度は透過型電子顕微鏡(TEM)をトピックスとして選び、透過型電子顕微鏡の原理、正しい観察手法や正しいデータ解析方法などをわかりやすく解説します。 |
| 定 員 | 5名程度(先着順) |
| 参加対象者 | 企業・他大学・高専等の研究者・技術者 |
| 受講料 | 6,200 円(税込) |
| 申込方法 | 受講希望の方は、 ①氏名(ふりがな) ②勤務先・職名 ③受講の目的 ④本講座に期待すること ⑤書類送付先 ⑥電話番号 ⑦メールアドレス を明記の上、E-mail (宛先 nano-net@ml.jaist.ac.jp)またはFAX(ポスター2ページ目参照)でお申し込みください。 |
| 申込締切 | 令和4年2月17日(木)【定員に達し次第締切】 |
| 問合せ・ 申込み先 |
北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター 文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事務局 橋本 〒923-1292 石川県能美市旭台1-1 TEL:0761-51-1449 FAX:0761-51-1455 E-mail:nano-net@ml.jaist.ac.jp |
ナノテクノロジープラットフォーム公開講座「質量分析とNMRを組み合わせた構造解析の実際」
本学ナノマテリアルテクノロジーセンター主催で「質量分析とNMRを組み合わせた構造解析の実際」と題して公開講座を開催いたします。
ただいま受講者を募集しております。皆様のご参加をお待ちしております。
| 日 時 | 令和3年3月19日(金)10:00~17:00 |
| 場 所 | 北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター 2F会議室(下記フロアマップのC1-26) キャンパスマップ フロアマップ |
| 講 師 | 大木 進野:ナノマテリアルテクノロジーセンター・教授(生命機能工学領域) 宮里 朗夫:ナノマテリアルテクノロジーセンター・主任技術職員 五十棲 規嘉:ナノマテリアルテクノロジーセンター・研究員 |
| 内 容 | 質量分析とNMRの最先端機器で「何が出来るか」、「何がわかるか」を広く知っていただくことを目的に、未知試料の測定と解析を行います。 |
| 定 員 | 5名程度(先着順) |
| 参加対象者 | 企業・他大学・高専等の研究者・技術者 |
| 受講料 | 6,200 円(税込) |
| 申込方法 | 受講希望の方は、 ①氏名(ふりがな) ②勤務先・職名 ③受講の目的 ④本講座に期待すること ⑤書類送付先 ⑥電話番号 ⑦メールアドレス を明記の上、E-mail (宛先 nano-net@ml.jaist.ac.jp)またはFAX(ポスター2ページ目参照)でお申し込みください。 |
| 申込締切 | 令和3年3月12日(金)【定員に達し次第締切】 |
| 問合せ・ 申込み先 |
北陸先端科学技術大学院大学 文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業 分子・物質合成プラットフォーム事務局 橋本 〒923-1292 石川県能美市旭台1-1 TEL:0761-51-1449 FAX:0761-51-1455 E-mail:nano-net@ml.jaist.ac.jp |
ナノテクノロジープラットフォーム公開講座「集束イオンビーム(FIB)技術の基礎と微細加工実習」【定員に達したため、受付を終了いたしました。】
本学ナノマテリアルテクノロジーセンター主催で集束イオンビーム(FIB)の技術の基礎を学び、微細加工実習を行うことのできる公開講座を開催いたします。
ただいま受講者を募集しております。皆様のご参加をお待ちしております。
| 日 時 | 令和2年2月21日(金)10:00~17:00 |
| 場 所 | 北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター JAISTイノベーションプラザ |
| テーマ | 集束イオンビーム(FIB)技術の基礎と微細加工実習 |
| 講 師 | 赤堀 誠志:ナノマテリアルテクノロジーセンター 准教授 (応用物理学領域) 東嶺 孝一:ナノマテリアルテクノロジーセンター センター長補佐・技術専門員 宇野 宗則:ナノマテリアルテクノロジーセンター 技術専門職員 伊藤 真弓:産学官連携推進センター 技術支援部門 研究員 |
| 内 容 | Gaに代表される液体金属イオン源を用いた集束イオンビーム(FIB)技術は,透過型電子顕微鏡用試料の作製や半導体製造用フォトマスクの修正など、様々な微細加工に広く利用されており、近年はさらなる微細化に向けて、電界電離ガスイオン源(GFIS)を用いたFIB技術も進展しています。本講座では、FIB技術の概要を掴めるよう、FIB技術の基礎を解説するとともに、実際にGa-FIB装置やGFIS-FIB装置を操作し、微細加工実習を行います。 |
| 定 員 | 5名程度(先着順) |
| 参加対象者 | 企業・他大学・高専等の研究者・技術者 |
| 受講料 | 6,200 円(税込) |
| 申込方法 | 受講希望の方は、 ①氏名(ふりがな) ②勤務先等・職名 ③受講の目的 ④本講座に期待すること ⑤書類送付先 ⑥電話番号 ⑦メールアドレス を明記の上、E-mail (宛先 nano-net@jaist.ac.jp)またはFAX(ポスター2ページ目参照)でお申し込みください。 |
| 申込締切 | |
| 問合わせ先 ・申込み先 |
北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター事務局 〒923-1292 石川県能美市旭台1-1 TEL:0761-51-1449 FAX:0761-51-1455 E-mail:nano-net@jaist.ac.jp |
【募集終了】平成30年度 ナノテクノロジープラットフォーム公開講座「材料の構造解析のための透過型電子顕微鏡(TEM)の基礎と実習」
本学ナノマテリアルテクノロジーセンター主催で透過型電子顕微鏡(TEM)の技術の基礎を学び、実習を行うことのできる公開講座を開催いたします。
ただいま受講者を募集しております。皆様のご参加をお待ちしております。
| 日 時 | 平成31年3月8日(金)10:00~17:00 |
| 場 所 | 北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター 2F会議室(石川県能美市旭台1-1) URL:https://www.jaist.ac.jp/top/campusmap/ |
| テーマ | 材料の構造解析のための透過型電子顕微鏡(TEM)の基礎と実習 |
| 講 師 | マテリアルサイエンス系 応用物理学領域 教授 大島 義文 ナノマテリアルテクノロジーセンター 技術専門員 東嶺 孝一 |
| 内 容 | 透過型電子顕微鏡は、金属材料、半導体デバイス、セラミックなどの欠陥や界面といった局所的な構造や組成を知るうえで欠かせない装置です。金属材料、半導体デバイス、セラミックの特性が欠陥や界面で決まることが多いことを考えると、この装置をよく知っておく必要があります。 本講座では、透過型電子顕微鏡の原理、正しい観察手法や正しいデータ解析方法などをわかりやすく解説します。デバイスや材料の研究開発に従事している多くの方に特にお勧めできる講座です。 |
| 定 員 | 5名(先着順) |
| 参加対象者 | 企業・他大学・高専等の研究者・技術者 |
| 受講料 | 6,200 円(税込) |
| 申込方法 | 受講希望の方は、 ①氏名(ふりがな) ②勤務先等・職名 ③受講の目的 ④本講座に期待すること ⑤書類送付先 ⑥電話番号 ⑦メールアドレス を明記の上、E-mail (宛先 nano-net@jaist.ac.jp)またはFAX(ポスター2ページ目参照)でお申し込みください。 |
| 申込締切 | 平成31年2月18日(月)まで【定員に達しましたので募集を締め切りました】 |
| 問合わせ先 ・申込み先 |
北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター事務局 〒923-1292 石川県能美市旭台1-1 TEL:0761-51-1449 FAX:0761-51-1455 E-mail:nano-net@jaist.ac.jp |
学生のSurabhi GuptaさんがISPE-16において英国王立化学会 Energy & Environmental Science Poster Prizeを受賞
学生のSurabhi Guptaさん(博士後期課程2年、物質化学領域・松見研究室)がISPE-16(The 16th International Symposium on Polymer Electrolytes)において英国王立化学会 Energy & Environmental Science Poster Prizeを受賞しました。
ISPEは各種エネルギーデバイスなど高分子電解質に関連した様々な最先端のトピックスを扱う学会で2年に一度開催されており、1987年に英国で開催されてから今回の開催で30周年の節目を迎えました。
今回は前々回のオーストラリア、前回のスウェーデンに続いて日本における20年ぶりの開催となりました。学会のボードメンバーにはポリエチレンオキシドのイオン伝導現象を発見したWright博士、Liイオン二次電池の概念を先駆けて提唱したArmand博士らが含まれ、分野の最高水準の研究者たちと交流が可能な貴重なプラットフォームとなっています。
■受賞年月日
平成30年6月28日
■論文タイトル
Gold NPs Incorporated Thermo-sensitive Materials Using PNIPAM and Polymerizable Ionic Liquids (Surabhi Gupta and Noriyoshi Matsumi)
■論文概要
ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)に代表される感温性高分子はそのLCST挙動によりセンサーやドラッグデリバリー、多様なスマートマテリアルへの応用が展開されている。ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)へのイオン液体構造の導入はLCST転移温度のチューニングを可能にすることを以前に報告しているが、本系ではさらに金ナノ粒子を系に導入することによりLCST転移温度の上昇が観測されることを見出した。金ナノ粒子の導入は転移温度における高分子鎖のコンフォメーション変化を阻害し、相転移の発現に必要な温度を高める結果となった。本分子設計概念は今後LCSTを示す多様な高分子材料や金属ナノ粒子に応用可能と考えられる。
■受賞にあたって一言
I am pleased, honored and humbled to accept the Best Poster ISPE 2018 award, given by RSC, making it more special. This is my first appreciation of research and I am feeling extremely happy. I dedicate this award to my Professor Noriyoshi Matsumi, at JAIST who is the best teacher and an extremely supportive guide. A heartfelt thanks to my husband Dr. Ankit Singh and my families who is my encouragement and support-system. This award inspires me to be more focused and dedicated to work for more fruitful science.


平成30年7月5日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2018/07/05-1.html平成29年度 ナノテクノロジープラットフォーム公開講座「分子の構造を探る-NMR(核磁気共鳴)分光装置とMS(質量分析)装置の測定と解析-」
本学では、地域社会へ開かれた大学を目指す一環として、下記のとおり公開講座を開講いたします。
| 日 時 | 平成30年3月1日(木)NMR 10:00~16:30 平成30年3月2日(金)MS 10:00~16:30 ※どちらか1日のみの参加でも可 |
| 場 所 | 北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター C1-26 (石川県能美市旭台1-1) |
| テーマ | 分子の構造を探る-NMR(核磁気共鳴)分光装置とMS(質量分析)装置の測定と解析- |
| 講 師 | 生命機能工学領域 教授 大木 進野 環境・エネルギー領域 講師 大坂 一生 ナノマテリアルテクノロジーセンター 主任技術職員 宮里 朗夫 ナノマテリアルテクノロジーセンター 研究員 五十棲 規嘉 |
| 内 容 | 初学者の方にもわかりやすく,NMR とMS で分子の構造を調べる手法や解析方法を解説します。 また、実際に装置を操作して測定を体験していただきます。 |
| 対 象 | 企業・他大学・高専等の研究者・技術者 |
| 定 員 | 5~10名 |
| 受講料 | どちらか1日のみの参加の場合 ¥6,200 円(税込) 両日参加の場合 ¥7,200 円(税込) |
| 申込方法 | 受講希望の方は、 ①氏名(ふりがな) ②勤務先等・職名 ③受講の目的 ④本講座に期待すること ⑤書類送付先 ⑥電話番号 ⑦メールアドレス を明記の上、E-mail またはFAXでお申し込みください。 ● 申込書はこちらから |
| 申込締切 | 平成30年2月13日(火)まで【先着順 定員に達し次第締切】 |
| お申込・ 問合わせ先 |
北陸先端科学技術大学院大学 ナノマテリアルテクノロジーセンター 文部科学省ナノテクノロジープラットフォ-ム事業 分子・物質合成プラットフォーム事務局 〒923-1292 石川県能美市旭台1-1 TEL:0761-51-1449 FAX:0761-51-1455 E-mail:nano-net@jaist.ac.jp |





