学生生活

留学生ニュース

2015年(平成27年度)留学生ニュース

在学留学生や修了生の活躍をご紹介します。

JAIST に入学しようと考えている留学生の皆さんへ

蒋丹

こんにちは、私は中国出身の蒋丹と申します。2015年3月に情報科学研究科博士前期課程を卒業しました。JAISTに行くのはまだ不安があると思いますが、私の経験をお伝えすることでその不安を少しでも解消できれば幸いです。

まずJAISTは研究力が高いです。私は情報科学研究科において情報セキュリティ分野の研究に取組みたかったので、普通の講義科目の他に、情報セキュリティコースも履修して、その分野のより深い基礎や最先端の情報を学びました。研究においても、毎月少なくとも2回程度教授と一対一のResearch Meetingが行われ、自分の研究の進捗や進む方向など、いろいろアドバイスを頂きました。努力すれば修士の段階で国内学会の発表はもちろん、国際会議の発表やジャーナルの投稿にも挑戦できます。

次に、JAISTは独自の奨学金制度が整っています。政府や自治体からの奨学金だけでなく、民間奨学団体などの奨学金も申請することが可能です。私は在学中、民間奨学団体から月12万円の奨学金を頂き、学費や生活費の負担がなく研究に集中することができました。

最後に、JAISTは美しい自然環境の中にあります。石川キャンパスの周りでは季節に応じていろいろな景色が見られます。春の数百メートルにも続く桜並木、夏の蛍とすがすがしい星空、秋の紅葉をはじめ三色の山、冬の舞い落ちる雪……研究の休憩時間にも、キャンパスに近い七ツ滝を見に行くことができます。生活の面でも、清掃負担が少ない単身寮があり、鶴来駅や小松駅行きのシャトルバスもあります。ちょっと遠くに行きたい場合は、隣の富山県の立山、福井県の東尋坊もおすすめです。

卒業した後、私は日本の会社(株式会社東芝)に入社し、現在は研修中です。研究開発の部署で一人前の社会人になって夢を叶えるために日々頑張っています。

皆さんのこれからのJAISTでの活躍を祈っています。

国際会議IEEE AINA 2015
(韓国・光州)にて
ゼミ合宿にて(ぶどう狩り)

修了生からのメッセージ

ドンウソク(韓国出身、元知識科学研究科・小坂研究室)

こんにちは、私はドンウソクと申します。2009年4月に情報科学研究科博士前期課程に入学し、2014年12月に知識科学研究科博士後期課程を修了しました。在校生とJAISTへの入学を考えている皆さんに少しでも役に立つお話ができればと思い、留学生ニュースに投稿いたします。

私がJAISTを選んだ理由は、ベンチャー起業を目指していた大学生時代に受けた授業がきっかけでした。当時韓国の大手企業であるサムスンで「知識経営」というキーワードが挙げられ、各大学でも知識経営論などの授業ができました。従来の経営学では「Resourceを入れ、Processingの最適化を行い、最大のBenefitを作り出す」ところに着目してきたと思います。しかし、知識経営では「人間の知識がイノベーションを起こしさらなる新しい価値を創出する」という話があり、それが私の心に響きました。そのような「人間中心の経営哲学」と「おもてなし」で代表されるサービス精神を実験して学び、情報技術を用いていつか自分の会社を立ち上げたい!という夢を叶えたいと思い、JAISTへの留学を決意しました。

JAISTでの生活は、すごく楽しかったです。優れた研究環境・教育プログラム・奨学制度は私から説明しなくても皆さんご存じでしょう。また、石川県は綺麗な自然環境と伝統文化があるので留学生にとって良い体験ができると思います。地元の人達は優しく食べ物も美味しいので生活も楽です。同じく海外から来た留学生との交流はすごく新鮮な刺激になりました。

しかし、天気が気まぐれで冬に雪が多いのは覚悟しておいた方がいいかもしれません。車がないと移動に少し不便で山の中に孤立しがちな場所なので、寂しがり屋の私は学校外部の交流活動も頑張りました。その結果!日本人の女性と結婚しました。皆さんも研究と共に交流活動も頑張ってください!(笑)

dong1.jpg韓国伝統の結婚式を挙げました

私の研究は「情報技術を用いた教育サービスの支援及びイノベーションモデルに関する研究」でした。博士前期課程の時には、情報系の学生に対し、希望進路に適切なカリキュラムを推奨する履修支援システムを研究し、博士後期課程の時には、韓国語教育サービスを対象として、ICTを活用した経験共有サービスモデルの開発に関する研究を行いました。

一般的には研究を行うと論文を学術誌に掲載し学会発表を行いますが、私の場合は他の学生と少し異なる動きをとりました。私は研究テーマに基づいてビジネスプランも作成し、ビジネスプランコンテストに応募しました。博士後期課程の3年間、様々なアイディアを出してビジネスプランコンテストに挑戦し、起業できる環境作りにも力を入れました。その結果、全国の学生ビジネスプランコンテストで総務大臣賞、経済産業大臣賞、TOMODACHI Social Entrepreneurship賞他を受賞し、平成27年10月1日に金沢で「ドリームファロス株式会社」を設立しました。現在は、保育現場と保護者を繋ぐクラウド型の電子連絡帳「ゆめちょう」サービスを開発し、事業展開に全力投球しています。やっとスタートラインに立つことができましたのでこれからは一生懸命頑張っていきます!ぜひ応援してください!

平成26年12月学位記授与式にて
TOMODACHI Social Entrepreneurship賞の
副賞としてシリコンバレーでの研修に参加

私にとってJAISTは、ただ学位をとるための大学院大学ではなく、「夢が実現できるように支えてくれたインキュベーター」でした。持病の悪化と経済的な負担で心が折れてしまい、留学を諦めようと思った時に、指導教員の小坂先生や保健管理センターの佐々木先生、先端領域基礎教育院のHolden先生、研究室の仲間達、地域のロータリークラブの皆様など、たくさんの方々から温かくご支援頂いたおかげで、無事に博士号を取り、起業もできたと思います。今の私を作ってくれた、JAISTでの6年間の貴重な経験は一生忘れられないと思います。すべてのご縁に心より感謝しております。

皆さんにも夢があると思います。もし、今なくても大丈夫だと思います。ずっと求めて行くといつか夢に出会えるし、目に見えるようになるし、つかまえられると私は信じています。私が「起業したい!」という夢をJAISTの留学生活を通じて叶えたように、皆さんもJAISTで皆さんの夢を探し、挑戦し、実現できると私は自分の経験に基づいて強く確信しています。

長くなりましたが、皆さんのご健勝及びご活躍をお祈り致します。ありがとうございました。

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