Monthly Archives: 5月 2017

木を切る人

家の庭木を剪定して大きな枝を3本ほど切ったのだが(3週間くらい前)、それらを切断して捨てられるようにせよとの指令が下ったので日中3時間ほど費やして整理した。ほどほど乾燥していたのでノコギリで切れ目を入れれば後は適当に手や足で折ることができたのだが、長さを揃え、太さを揃え、縄で束ねるだけで結構な仕事量となってしまった。でもすっきりした。束ねると分量が少なくなったかのようにみえる。これでたき火できたら面白かったのに。

お爺さんは山へ薪取りに、的世界

お爺さんは山へ薪取りに、的世界

先週は学会があって名古屋にいた。松坂屋で南部美人の生酒に出会い、すっきりとした飲み心地が気に入って買い求めたのだが、クール宅急便にしたからなのか、木曜日に買ったものがようやく今日(日曜日)届いた。昨日(土曜日)は海外から知人が訪ねてきたので、彼の趣味である陶芸と関連して珠洲焼を作っている方の工房(珠洲焼 しこたろ窯 宮脇まゆみさん)を訪問したのだが、そこで見せていただいた「ぐい飲み」が気に入ったので、お願いして分けてもらった。器がよい具合にお酒を吸ってくれて、風味がよい。ワイングラスで飲むよりおいしく感じる。

珠洲焼のぐい飲みで日本酒を飲む

珠洲焼のぐい飲みで日本酒を飲む

身体知研究の情報処理技術及び産業との関連

「身体知研究の情報処理技術及び産業との関連」と題して電子情報通信学会誌2017年4月号 Vol.100 No.4 pp.306-311 に掲載された解説がOpen Accessとなり、どなたでも(無料で)読めるようになりました。この号の「話題の記事」として選ばれ、一般公開していただいたのですが、拙文をそのように評価していただき、ありがたく思っております。

電子情報通信学会誌2017年4月号 Vol.100 No.4 (2017/04) のページは次の通りです。
http://www.journal.ieice.org/archive.php?vol=100&num=4&year=2017

身体知研究の情報処理技術及び産業との関連」のURLは次の通りです。
http://www.journal.ieice.org/bin/pdf_link.php?fname=k100_4_306&lang=J&year=2017

ご一読いただき、コメント等いただけましたら幸いです。

夕べの虹

大学を出ようとした夕暮れ時、虹をみつけた。夕焼けと虹の組み合わせが不思議な雰囲気だった。雨は降っていなかったし、虹が出そうな要因が思いつかない。色の取り合わせが神秘的だった。

夕焼け空にでた虹

夕焼け空にでた虹

暗くなるから帰る

暗くなるから帰る

藍染め木綿糸でマフラーを編む

藍染め木綿糸でマフラーを編んだ。発端は2017年5月4日に金沢中心部で開かれていたモノビト手づくりマーケットvol.2に遡る。そこに「つばめのうた」が出店しており、並べられていた藍染め糸が気に入って買ったのである。本建正藍染という蒅(すくも)と灰汁だけで発酵させる方法を採っていて惹かれた。色も深くて美しいし、藍染め特有の臭みもなく、色落ちせずに洗濯できる点も気に入った。そろそろ編み物をお休みして(暑くなってきたから)、「織り」物に移ろうと思っていたので、お試しによさそうだと思ったところもある。応対してくれた製作者の方の志が高く、こういう人が作った物なら良いはずと考えた。

購入時は紡いだ状態で輪に束ねられていたので、巻き直したが、かせくり器がなく手作業でやったので大変なことになってしまった。。詳細は省略。経験した方なら分かると思うので。幸い、GWの真ん中で時間があったので壮大なパズルを解くことが出来た。糸の特性として綿に近い(軽くて柔らかい)ので互いに絡み合ってくっついてしまうのも原因のひとつである。

糸の特性を知るために編んでみることにした。糸はガラ紡という古典的(?)な方法で制作されており、太さが一定ではない。「手紡ぎに近い機構であるため、紡がれる糸には手紡ぎに近い素朴な風合いがある」とあるが、糸のように細いところと綿棒の頭くらいに太いところが不定期に混在していて編むのが大変だった。作業が大変というより、目を読むときに間違えやすい。調べてみた限りでは織る人が大半で、編む人は少なかった。少ない例として靴下を編んでいる人を発見した。肌触りがよくて快適なのかもしれない。ストールを織っている人は時折見つけられた。糸の特性を考えると織りの方が楽だろう。

初めての素材なので、いろいろな編み方を試してみた。試すだけでは勿体ない、、というので長く伸ばしてマフラーにすることにした。表編みは楽にできるが糸の太さが不揃いなので模様が整然と並ばず、微妙な感じになった。裏編みだと「ぼこぼこ」した感じがうまく合わさって味わいが出た。一目ゴム編みは表編みと似たような感じで、パターンがきれいにできず、不思議な味わいに。引きあげ編みで作るパターンは形のくずれ具合がいい味となってエスニック風になった。引きあげ編みだと表面の凹凸が大きくなるので、光を当てたときに陰が濃くなり、立体感がでるのもよい。

何度か中断したりしたがおおよそ二週間で仕上がった。最初の方は試行錯誤していたから様々な編み方が混在して、面白いやらバランスが悪いやら、、戸惑うところだが後半はできるだけ均等・均質な編みを目指したので全体として何とか均衡が取れた気がする。首に巻いてみると軽くて肌触りもよく、具合がよい。模様も適度に主張してよい印象だ。何よりもうれしいのは藍染めの濃い青が引き立つことである。草木染めだと淡い色にしかならないのかな、、、と思っていたが藍染めの青の鮮やかさは段違いである。発酵という仕組みを使っているからだろう。

次はこの糸を織ってみたい。ロングジャケットを作っている人がいた。縦糸に光沢のある糸を使うとまた印象が変わることがわかったのでそれを真似てみようかと考えている。すぐに夏だからシャツにすると思うけど。

光があたると模様が浮き出る

光があたると模様が浮き出る

接写すると糸のぼこぼこ感がわかります

接写すると糸のぼこぼこ感がわかります

手前の方は実験を繰り返した前半に、後の方は均衡をとった後半に作った部分

手前の方は実験を繰り返した前半に、後の方は均衡をとった後半に作った部分

首に巻いてもらった

首に巻いてもらった

楽譜棚(ピアノ下)の2分の1モデル作成

CNC加工機の使い方が(多少)わかったので、もう少し本格的なものを作ってみることにした。自宅ではピアノの下に楽譜が溢れている状態なので、楽譜を収納できる小型の書棚を作ることにした。適当な呼び名が思いつかないが、「ピアノ下収納台」とか「ピアノ下楽譜キャビネット」「鍵盤柄ピアノ下ワゴン」に相当するようだ。キャビネットでもワゴンでもないのだけれど(設計者としては)。

いきなりCADソフトで設計図を描くわけにもいかないのでまず模型を作ることにした。設計の素材になったのは自宅のピアノ(Pleyel製 1884年製造)である。ペダルがハープを象った形になっているので近くに置くなら似た形がよいだろうと考えた。写真を撮って Photoshop で白黒+低彩度に加工し、印刷したものの上から鉛筆で下絵を描いて大まかな形を決めた。次にIllustrator で写真をトレースして展開図を描いた。ここまでやればレーザーカッターで切り出すことが出来る。5ミリ厚のダンボール紙から切り出して、2分の1モデルを作ってみた。

ハープの形を側板と仕切りに取り入れたがちょっと過剰だったかもしれない。軽やかにするためにローズ窓(みたいなもの)を側板に開けようかと思う。それから台座ももう少し高くしたい。掃除機のノズルが下から入るように(掃除しやすい方がいいから)。台座の別の辺にも板を渡して補強した方がよいようだ。(今は側板のみなので、やや不安定。)台座部分で二つの側板をつなぐと安定すると思う。それからもう少し全体を大きくしても良いかも。一番大きな楽譜に合わせたのだが、ぴったりの大きさだと窮屈な感じになる。

モデルを側板からみたところ(ハープ型がたくさん並ぶとくどいかな。。)

モデルを側板からみたところ(ハープ型がたくさん並ぶとくどいかな。。)

楽譜を出し入れする側からみたところ(こちら側にも補強のため台座部分に板を渡したい)

楽譜を出し入れする側からみたところ(こちら側にも補強のため台座部分に板を渡したい)

お手本にしたピアノのペダルです(1884年製造)

お手本にしたピアノのペダルです(1884年製造)

ピアノの上に模型を置いてみた。四角い板が楽譜の大きさに相当します。

ピアノの上に模型を置いてみた。四角い板が楽譜の大きさに相当します。